福島のニュース

<福島・只見川ダム訴訟>「責任明白なのに…」原告団、悔しさにじむ

斎藤さんの遺影を手に判決について語る恭範さん

 只見川氾濫に伴う浸水被害で東北電力などの責任を問い続けてきた福島県金山町の原告団は、今年2月に78歳で急逝した元町長の斎藤勇一さんが団長を務めてきた。親族や原告は26日、請求棄却の福島地裁会津若松支部判決に「責任は明白なのに残念。良い報告ができない」と肩を落とした。
 斎藤さんの長男の会社員恭範さん(46)=東京都=は父に代わり判決を聞いた。閉廷後の取材に遺影を抱えて「父が一番無念だろう。みんなが『ダムさえなければ』と思っている。(ダムの土砂除去を怠った東北電の)責任は明らかなのに」と悔しさをにじませた。
 斎藤さんは訴訟で意見陳述に立ち、電力会社の過失責任を強調。ダムの管理状況を確かめるため、全国で視察を繰り返した。
 会津若松市内で記者会見した原告側代理人の市川守弘弁護士は「(斎藤さんは)ダムの撤去に向けた活動にも力を入れていた。今後は撤去のための訴訟も考えなければならない」と語った。
 一方、ダムにたまった土砂「堆砂」について、東北電が除去義務を怠ったことを判決が認めた点には、原告から評価の声も。世帯のほぼ半数が半壊した同町西谷地区の黒川広志さん(76)は「安心して住める河川沿いを守るため、判決をてこに、より厳しい管理を事業者などに求める」と強調した。


関連ページ: 福島 社会

2018年03月27日火曜日


先頭に戻る