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<Eパーソン>医療分野の取引促進

 きくち・さとし 東北学院大卒。82年宮城県企業振興協会(現みやぎ産業振興機構)採用。産学連携推進課長や参事兼事業支援課長などを経て16年4月から現職。58歳。石巻市出身。

 みやぎ産業振興機構(仙台市)の取引支援事業は開始から半世紀がたった。昨年度までのあっせん件数は4万件に迫り、当初成約額は101億円に達した。同事業を指揮する産業経営支援部の菊地智次長にこれまでの取り組みなどを聞いた。
(聞き手は報道部・高橋公彦)


◎みやぎ産業振興機構 菊地智 産業経営支援部次長

 −機構の事業は。
 「宮城県内の企業の受注取引を拡大させ、売り上げと雇用を増やすことだ。事業開始当初のあっせん数は年100件に満たなかったが、初めて商談会を開催した1987年を境に年1000件近くまで伸びた。震災後は年2000件前後になっている」

 −過去の有力企業進出に伴う大規模なあっせん案件は。
 「86年に仙台港に進出したウラン濃縮機器(現原燃マシナリー)が最初だった。遠心分離機の精密部品を製造できる会社を探していて、県内の30社が成約に成功。東京エレクトロン(東京)の松島町進出では、半導体製造装置の部品加工の外注先をあっせんした」
 「最近では2004年に始まる自動車関連産業。当時の関東自動車工業岩手工場(岩手県金ケ崎町)の10万台増産計画などを受け、県などの3者でプロジェクトチームを設立した」

 −自動車関連産業には特に力を入れた。
 「宮城の製造業は電子系の仕事を受注していた企業が多く、80年代以降の円高で工場の海外移転が進み、急激に仕事が減った。一方、輸送用機械は徐々に伸びていた」
 「トヨタ自動車東日本(宮城県大衡村)の発足もあり、宮城、岩手両県には部品メーカーの進出が相次いだ。宮城県内でもハイブリッド車用の電池ケースの生産を受注できた企業がある」

 −機構の職員の業務は。
 「機構には、昨年度末で受発注計約3800社の情報が登録されている。職員は最新の情報を得るため、発注企業の動向や受注企業の生産状況、保有設備の調査を繰り返している」
 「最近は半導体が好調で、今後は医療など新分野での取引拡大も課題となる。発注企業のニーズに応え、地元企業の調達増加につなげられるよう力を尽くす」


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2018年03月28日水曜日


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