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<公示地価>地域間格差は拡大 仙台都市圏の上昇が突出

 【解説】国土交通省が27日発表した東北の公示地価は、仙台都市圏の上昇が突出する一極集中がさらに顕著になった。東北全体の回復基調は強まったものの、上昇地点は利便性の高い市街地に限られ、地域間格差は拡大している。
 全国的には三大都市圏以外の地方圏で商業地が0.5%増となり、26年ぶりにプラスに転じた。バブル崩壊後続いてきた下落の底打ちの兆しが見えてきた。
 東日本大震災の復興需要が少なかった青森、秋田、山形各県でも住宅地や商業地で下落幅が改善した。ただ、上昇地点は再開発が進む県庁所在地が中心で交通や買い物の環境が便利な市街地に限られる。
 復興需要が収束に向かう沿岸被災地は、地価下落と人口流出が並行して進む。市街地以外の地域も人口減少や高齢化が進み、新たな不動産投資を呼び込むのが困難な状況だ。
 対照的に仙台市中心部は商業施設などの新規投資が旺盛でオフィス需要も高い。子育て世帯が割安感のある住宅を求め、周辺の名取、富谷両市などに転出する動きも強まり、地価上昇傾向が続く。国交省の担当者は「不動産ファンドの投資が活発。仙台圏の拠点性が増している」と説明する。
 東北全体の回復基調は膨張する仙台圏がリードしている側面は否めない。ただ、他地域との二極化を拡大させないことが求められる。子育て支援の充実、商店街の活性化、訪日外国人旅行者の誘客といった取り組みに官民が知恵を絞る必要がある。(東京支社・片山佐和子)


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2018年03月28日水曜日


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