宮城のニュース

<国保運営>来月から県に移管 財政安定化目指す

 国民健康保険(国保)の財政運営が4月、市町村から都道府県に移管される。国保は加入者に高齢者や低所得者が多いため赤字になりやすく、運営主体の見直しで財政安定化を図る。一方、市町村ごとに収納率目標が設定され、差し押さえや競売など徴収の強化を懸念する声も上がる。
 国保は県内で約54万人が加入する。移管後は県が医療費や所得水準に合わせて市町村ごとに「納付金」を設定。市町村は納付金を支払うため、所得に比例する「所得割」や世帯人数に応じた一律の「均等割」などを組み合わせて保険料を課し、徴収事務を担う。
 市町村はこれまで医療費の増加や収納不足を補うため、一般会計から国保特別会計への「法定外繰り入れ」を重ね、保険料の高騰を抑えてきた。移管後は赤字補填(ほてん)を目的とした繰り入れの禁止で、引き上げが懸念されており、県は14自治体に国の交付金などによる激変緩和措置を講じた。
 県のまとめでは、保険料を引き上げるのは2自治体にとどまり、ほとんどが現状維持か引き下げられる見通し。市町村は最終的な保険料を記載した通知書を6月以降に送付する予定だ。
 財政運営の移行に伴い、自治体の規模に応じて93%程度の収納率目標が設定される。医療費抑制やメタボリック症候群の健診率向上などの取り組みには、国が交付金を多く配分する保険者努力支援制度も導入し、市町村による徴収や啓発が強化されるとみられる。
 医療関係者らでつくる県社会保障推進協議会は「加入者の生活実態を無視した徴収や、未収分を保険料に上乗せするケースが懸念される」と指摘する。県国保医療課の担当者は「加入者の負担が急激に増えないよう、円滑な移行を進める」と理解を求める。


関連ページ: 宮城 政治・行政

2018年03月29日木曜日


先頭に戻る