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<子どもの心のケアハウス>学校と家庭を橋渡し 不登校対策、徐々に成果

担当教員に不登校生徒の状況を聞き取り、一緒に支援策を考えるスーパーバイザーの渡辺さん(左)=白石市東中

 宮城県教委は本年度、児童生徒の通学再開を支援する「みやぎ子どもの心のケアハウス」を拡充し、全国で最も高い不登校割合の改善を急ぐ。ケアハウスは2016年度に始まった県教委の独自事業。学校と関係機関が連携して不登校の原因を分析し、子どもたちを支援する取り組みは徐々に成果を出し始めている。(報道部・鈴木悠太)

 白石市南中の校長を退職後、市のケアハウスでスーパーバイザー(SV)を務める渡辺美貴さん(61)は2月、同市東中を訪問。不登校に悩む生徒らの支援方針について1時間半、2人の担当教員と意見交換した。
 「家族のトラブルが子どもに影響している」「早急に対策会議を開こう」などと対応を話し合う。長期欠席の生徒が登校を再開した報告には「おめでとう」と拍手を送り、子どもを支えた教員の頑張りをねぎらう場面もあった。
 不登校の要因を渡辺さんは「学校での出来事は氷山の一角にすぎない」と指摘する。多くの場合、親子関係や経済的問題など複合的で「学校の様子だけにとらわれては、問題の本質に気付けない」と警鐘を鳴らす。
 ケアハウスは児童相談所や市保健福祉課、警察などからも情報を集め、背景を探る。学校では見えない児童生徒の状況を把握することで、改善の手だてや家庭内のキーパーソンが浮かぶことも少なくないという。
 同市東中養護教諭の高橋ゆかさん(37)は「対応が手詰まりになった時に客観的な意見をもらい、状況の打開につながるケースも多い」と話す。渡辺さんは「不登校のケアに当たる教員も孤独。1人で抱え込んでパンクしないよう学校内外の橋渡し役が必要だ」と指摘する。


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2018年04月02日月曜日


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