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閖上復興の風 帆を張れ 全国でも指折りの水域、ヨットハーバー7年ぶり復活へ

整備が進むヨットハーバーを見つめる伊藤さん

 東日本大震災で被災した宮城県名取市閖上地区でヨットハーバーの復旧工事が進められており、今月中に利用できる見通しとなった。「全国でも指折りの水域」が甚大な被害を受けてから7年が過ぎた。閖上を愛する学生らが5月下旬、ヨットハーバー復活をアピールするセーリングイベントを開く。
 宮城県セーリング連盟(多賀城市)によると、休憩所などが入る建屋と浮桟橋、ヨットを海面に下ろすための「斜路」と呼ばれる施設が整備される。浮桟橋は既に完成し、現在は斜路を造成中。建屋を含めた完工は今年秋になる見込みだが、4月末までにはヨットを楽しめる状況になるという。
 これを受け、学生セーラーと同連盟は5月25〜27日に「北日本オープンヨット選手権」の開催を決定。閖上地区の笹(ささ)かまぼこを振る舞うなどし、レース参加者以外も楽しめるよう工夫する。復活を見越して2016年に始めた「春季東北学生オープンヨット選手権」を改称する。
 外洋に面した閖上ヨットハーバーは良い風が吹き、小島や航路などによって練習エリアが制限されない宮城・東北のヨットの拠点だったが、津波で壊滅状態となった。セーラーは宮城県松島町や宮城県七ケ浜町で練習してきたが、閖上再興の機運が日増しに高まり、名取市を通じて県に復旧を要望。16年度に再整備が始まった。
 同連盟理事で東北大4年の伊藤大貴さん(23)は、北日本選手権の審判長として閖上の海に出る。「ヨットを始めたばかりのころに親しんだ海で、とてもワクワクしている。東北のヨットの新しい一ページを開く場所に立てることがうれしい」と話す。


2018年04月04日水曜日


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