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<ベガルタ>リーグ戦3勝2分けで2位 効果的な走りが快進撃支える

右サイドで優れた状況判断を見せる古林=3月31日の長崎戦、ユアスタ仙台

 J1仙台がリーグ戦3勝2分けの2位と好調だ。快進撃を支えるのは効果的な走り。リーグが公開する、一般的にハードワークを示すとされる二つのデータはともに下位。試合の主導権を握って勝負どころで走力を駆使し、粘り強い戦いにつなげている。
 リーグのデータによると、1試合平均で仙台の走行距離はJ1の18チーム中12位の114.518キロ、時速24キロ以上で走るスプリント回数は最下位の144回。だが、終始押し込めば走行距離は短くなり、ボール保持を志向するのでスプリント回数は増えない。走行距離は漫然と歩いた分も含まれ、スプリントは距離の長短とは無関係だ。
 渡辺晋監督は二つのデータを「無意味とは言わないが、試合を論じるにはふさわしくない」とみる。
 仙台は独自にデータを分析している。着目する一つは、スプリントの前段階に当たる時速21キロ以上のダッシュが、総走行距離の何割あったかという数値だ。ドイツ1部リーグ(ブンデスリーガ)で重視される項目で、割合が高いほど走るべき場面でしっかり走っていると判断する。
 試合で全選手に衛星利用測位システム(GPS)を付けて計測。ドイツの平均値にどれだけ近いかで評価している。ポジションごとに目標値を設定し、未達成なら練習で改善する。
 渡辺監督はこの数値を「ハードワークを表すわけではない」と考える。評価するのは戦術の習熟度。どういう状況でどの方向に走るかが整理されていると、迷わずダッシュでき、数値は上がるという。
 渡辺監督が理想的な走りをする選手として挙げるのは、走行距離でリーグ上位のMF野津田岳人やMF奥埜博亮ではなく、MF古林将太。3月14日のYBCルヴァン・カップ1次リーグA組第2節の横浜M戦では的確な状況判断で右サイドで奮闘。「ブンデスでもトップレベルの数値」だった。
 チーム全体の数値について「まだまだだが、戦術の理解度は高まっていると思える」と渡辺監督。正確な情報分析をチーム力の向上に役立てる。(佐藤夏樹)


2018年04月06日金曜日


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