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<原発ADR>浪江町に打ち切り伝達 紛争解決センター東電拒否受け「困難」

 東京電力福島第1原発事故で一時全町避難した福島県浪江町の住民約1万5000人が東電に慰謝料増額を求めた和解仲介手続き(ADR)で、原子力損害賠償紛争解決センターは6日、申し立てていた町に仲介手続きの打ち切りを伝えた。町は今後、町議会や住民の意見を聞き、集団提訴に踏み切るかどうかを検討する。
 通知は5日付。センターは慰謝料を増額する和解案を示していたが、東電が再三にわたって拒否したため「手続きを継続することは困難」と判断した。
 馬場有町長は6日、「避難者に寄り添うどころか、突き放しているとしか思えない残念な結果。不誠実な姿勢は言語道断であり、許されない。加害者としての意識がひとかけらもない」と東電を批判した。
 センターに対しても迅速に解決する役割を担っているのに「目的が覆され、理解できない組織となった」と憤った。
 代理人の弁護団は「申し立てた住民のうち846人が2月末までに亡くなっている」などと記した声明を発表した。
 東電は「(一人一人の)個別事情に基づく審理をお願いしていた。全員に対する一律の追加賠償は困難で和解に至らなかった」との談話を出した。
 町は2013年5月、東電に月額1人10万円の慰謝料を35万円に増額するようセンターに申し立てた。センターは14年3月、月5万円を上乗せする和解案を提示したが、東電は6度にわたって拒否した。


2018年04月07日土曜日


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