宮城のニュース

水産物不正販売損害3億円 宮城県漁協、職員を処分

 宮城県漁協の男性職員が塩釜市の水産加工会社「翔(かける)ジャパン」(破産手続き中)に対し、与信枠を超える原料販売を不正に行っていたことが9日、漁協関係者への取材で分かった。損害額は3億1400万円。県漁協は3月20日付で男性職員を諭旨退職の懲戒処分とした。
 関係者によると、男性職員は2016年6月〜昨年11月、おおむね4000万円程度だった与信枠を超えると知りながら、伝票処理しないまま加工原料のギンザケを販売。県漁協が冷凍庫に保管する在庫の証明書を偽装し、販売量を少なく見せかけていた。
 不正取引は複数回にわたって行われ、昨年11月に同社からの代金支払いが滞ったことで発覚した。県漁協が外部調査委員会を設置して経緯を調べていた。
 男性職員は調査委に対し「東日本大震災直後にできた会社なので(経営難を)助けたかった」などと話したという。
 県漁協は同社から商品を回収するなど未収代金の圧縮を進めた。だが、消費期限切れの商品もあり、損害が膨らむ結果となった。
 東京商工リサーチ東北支社によると、翔ジャパンは原材料費の支払い遅滞などで生産体制に影響が出て資金繰りが悪化。昨年12月、仙台地裁から破産手続きの開始決定を受けた。負債額は約5億円。
 県漁協は男性職員の他、上司ら5人を出勤停止などの懲戒処分とした。一連の経過を今月上旬、組合員に説明するとともに、再発防止に向けて与信業務を横断的に管理する部署を新設した。


関連ページ: 宮城 社会

2018年04月10日火曜日


先頭に戻る