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<柳美里さん>自宅改装し開店 南相馬・小高に本屋の灯

「フルハウス」に来店した高校生と本の話をするエプロン姿の柳さん

 東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が2016年7月に解除された南相馬市小高区に9日、本屋さんの灯がともった。移住した芥川賞作家の柳美里さんが開いた書店「フルハウス」。新人店主は「交流人口を増やしたい」と力を込めた。
 午後1時、開店のほら貝が響いた。柳さんは「小高の皆さん、よろしくお願いします」と店頭であいさつ。住民や友人らが訪れ、夕方までに60冊以上が売れた。
 地元の小高産業技術高2年小林綱大さん(16)=南相馬市原町区=は始業式後に訪れ、柳さんと音楽の本について談笑した。「友達も連れて来たい。電車の待ち時間に利用できそう」
 書店裏の倉庫を改装した劇場ではトークショーも。「劇団をつくる」「映画を上映する」「ロケ地にする」など、今後のアイデアが次々と飛び出した。
 改装前の物件を柳さんに紹介した同市出身の早稲田大3年中島穂高さん(20)は取材に「生まれ変わったここが、いい出会いの場になれば」と語った。
 原発事故前、小高区には約1万3000人が暮らしていた。柳さんは「住民はまだ約2500人だが、(この書店に)遠方から来たいという人は多い。地域に人の流れをつくりたい」と意欲を見せた。
 ほぼ毎週土曜日午後2時からは、作家らを招いたトークショーや朗読イベントも開催する。前売り2000円、当日2500円で高校生以下無料。初回の14日は共著のある佐藤弘夫東北大大学院教授を予定している。

[書店「フルハウス」]柳美里さん自ら選んだ各種書籍や友人作家「24人の20冊」など約5000冊を扱う。今夏には店頭にカフェを併設する計画。火−金曜は午後1時〜9時20分。土曜は午後6時まで。


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2018年04月10日火曜日


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