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<大崎市長選・市議選>汚染廃処理に揺れる三本木 15日投票

空間線量を計るモニタリングポストのそばに設置された市長選のポスター掲示板=大崎市三本木地区

 8日告示された大崎市長選と市議選(定数30)では、東京電力福島第1原発事故で生じた国の基準(1キログラム当たり8000ベクレル)以下の汚染廃棄物の焼却処理の是非が争点の一つになっている。15日の投票を前に、焼却処理を始めた場合に焼却灰の搬入先となる最終処分場がある同市三本木地区で有権者の反応を追った。

 「(焼却灰を)持ってきてはだめ、阻止しろと言えない。私のつらいところ」
 告示直前の6日、最終処分場に近い地域であった市議選向けの対話集会。焼却方針を示す現職市長の伊藤康志氏(68)を支持する保守系の現職市議は、焼却灰を搬入しないよう市に署名簿を提出した住民ら約30人を前に胸の内を吐露した。
■ 拭えぬ健康不安 
 市議選で三本木地区は、保守系現職2人と「私だけが焼却処理の反対を明言している」と訴える共産新人の計3人が議席を争う。
 伊藤氏と住民の間で板挟み状態の現職市議に対し、会場から「現職2人には署名簿提出で段取りしていただいた」と感謝の言葉が出た。廃棄物処理へのスタンスはどうであれ、「市議選では支援する」との空気が会場に漂った。
 一方で、市議選と市長選で票の使い分けを考えている保守層もいる。健康不安から焼却灰搬入は絶対認められないという集会参加者の一人は自らの思いを打ち明けた。
 「地域活動のために地元の現職市議は落とせないが、市長選では伊藤氏におきゅうを据えたい」。共産新人と連携し汚染廃棄物の隔離保管を訴える市長選の新人候補、加藤幹夫氏(54)に投票するという。
■ 160トンを保管 
 三本木地区にも160トン近い国の基準以下の汚染廃棄物が保管されている。保管場所の近くの農家(70)は「廃棄物は撤去してほしいし、焼却灰も要らない。思いは共産新人の訴えの通りだが、廃棄物の問題だけで選んでいいものか」と投票先を決めかねている。
 「本音で言えば焼却処理してほしくないが、三本木にも汚染廃棄物がある。いつまでも反対というわけにいかないのではないか」。従来の「焼却は絶対反対」との考えを改めつつある伊藤氏の支持者もいて、有権者の思いは揺れている。

 ◇大崎市長選立候補者
伊藤 康志68市長   無現
(自・公推)
加藤 幹夫54政党役員 無新
(共推)


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2018年04月12日木曜日


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