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<週刊せんだい>杜の都 巡って感じて(2)歓楽街 魅力いっぱい

国分町の広瀬通側シンボルアーチ前でお薦めスポットにいざなうベルガスさん=仙台市青葉区

◎国分町 楽しみ膨らむ

 米カリフォルニア州出身のジャスティン・ベルガスさん(30)=仙台市宮城野区=と一緒に、東北一の歓楽街・青葉区国分町周辺を歩いた。
 仙台で暮らして5年になる。外国語指導助手(ALT)の経験があり、日本語が達者だ。市内のボランティア通訳グループ「GOZAIN(ございん)」に所属し、新鮮な視点で仙台の魅力を伝えている。

<戦後の活気伝える>
 広瀬通側の国分町シンボルアーチで待ち合わせ。発光ダイオード(LED)で浮かぶオレンジ色の文字「国分町」が明るい。定禅寺通側にもアーチがあり、こちらは緑色だ。
 最初に目指すのは虎屋横丁にある「ほそやのサンド」。人気メニュー「ほそやのハンバーガー」(350円)を頬張る。和牛とタマネギの薄切りだけのシンプルな味に長年のファンも多い。国分町での営業は60年を越え、日本に現存する最古のハンバーガー店とされる。「私が生まれるはるか前、米国文化が日本に到来した戦後の活気が伝わりますね」
 稲荷小路に面して豊川稲荷神社が立つ。由緒を伝える看板に、商売繁盛、家内安全、五穀豊穣(ごこくほうじょう)、火伏せの守護神とある。ベルガスさんが隣のパチンコ店を見て、「仙台の人は皆、ここでお祈りしてから店に入りますね」。アメリカンジョークに違いない。
 国分町最大の飲食店ビルとして知られる「凱旋門(がいせんもん)ビル」は、パリのエトワール広場にある凱旋門がモデルで、大きさは3分の1ほど。築40年近くたっても迫力は不変だ。「日本でフランスに遭遇してびっくり。好景気だったころの名残でしょうか」
 国分町のビルは通りの反対側に抜けられる通路が多い。勝手知ったるベルガスさんは自由自在。「まるでスパイ気分。ルートを変えることできっかけが膨らむのです」

<飲んで福島を応援>
 ベルガスさんは現在、福島県貿易促進協議会(福島市)で、県産品の海外発信などに携わる。「福島県産の日本酒は、全国新酒鑑評会の金賞受賞銘柄数で5年連続日本一を続けています。国分町でも味わえますよ」。東京電力福島第1原発事故の風評を払拭(ふっしょく)する先導役としての期待は大きい。
 あんでるせんビル2階にある居酒屋「日本酒処参壱丸撰(さんいちまるさん)」で、会津地方の日本酒「写楽」(会津若松市)「山の井」(南会津町)をいただく。「飲むことが福島への応援になります。どうやらバーホッピング(はしご酒)になりそう」とニヤリ。国分町の夜がこよいも更けていく。

◎ちょっと寄り道/元鍛冶丁公園(青葉区国分町2丁目)/にぎわう街の憩いの場

 にぎわう国分町の真ん中に、ベンチを備えた憩いの空間が現れる。今年、開園50年を迎えた元鍛冶丁公園(約1900平方メートル)だ。日中は、昼休みの勤め人や、散歩途中のお年寄りがくつろぎ、夜は酔い覚ましにちょうどいい。
 屋根付きのステージもあり、「仙台七夕まつり」「定禅寺ストリートジャズフェスティバル」「SENDAI光のページェント」など名だたるイベントの関連企画が催される。
 現在の姿になったのは2010年。国分町の放置自転車対策として機械式地下駐輪場も設けられた。同公園愛護協力会の熊谷祐次会長(71)は「すっかり立派になった公園は地域の自慢です。かつては児童公園で、近くの保育所の子どもたちが集まったころを懐かしく思い出します」と話す。
 協力会は国分町地区安全安心街づくり推進協議会と連携して月1回、公園を手始めに国分町一帯を清掃している。熊谷会長は「隣に国分町交番があって心強い。国分町を発信する手だてに公園を大いに活用してほしいですね」と語る。

それぞれが思い思いに過ごせる元鍛冶丁公園

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2018年04月12日木曜日


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