宮城のニュース

<防潮堤>気仙沼で誤って22センチ高く施工 隆起考慮せず

施工ミスが見つかった防潮堤=宮城県気仙沼市魚町

 宮城県は14日、気仙沼市内湾地区の魚町地域で建設中の防潮堤(海抜4.1メートル、長さ312メートル)のうち、完成済みの一部区間160メートルで計画より22センチ高く造る施工ミスがあったと明らかにした。東日本震災後の地盤隆起を考慮しなかったのが原因。同地域の防潮堤建設は計画段階で住民と県が高さをめぐり意見対立した経緯があり、関係者の間で批判の声が高まっている。

 同日、市役所であった内湾地区復興まちづくり協議会の会合で、河端章好副知事や県職員が説明した。
 防潮堤は、市が進める内湾地区の区画整理事業地内に県が整備する。津波襲来時に浮力で立ち上がる1メートルのフラップゲートを防潮堤上部に設置し、今年9月の完成を目指していた。
 施工ミスは、フラップゲート7基が付いた96メートルの区間と未設置の64メートルの区間であった。県が3月上旬に完成した両区間の高さを計測した際に発覚した。
 2015年7月に着工し、17年3月に地盤の隆起分22センチを防潮堤の高さから差し引く計画に変更した。施工業者が見直し前の計画のまま工事し、県の担当者も図面などの誤りに気付かなかったという。
 河端副知事は「県発注の事業で施工ミスが起き、大変申し訳ない。街づくりに遅れが出ないよう対応策を考えたい」と陳謝した。
 県は、フラップゲートを取り外すなど再工事を行うと、1年を要し、費用は数億円に上ると説明。他の対応策として、背後地をかさ上げして見た目の高さを抑えるか、22センチ高いまま設置する案を示した。
 菅原茂市長は「納得できないし、非常に残念。県は早急に解決策を講じてほしい」とコメントした。
 魚町地域の防潮堤は、住民が県と高さの議論を重ね、受け入れを決めた。市は区画整理事業で防潮堤の背後地を盛り土し、見た目の高さを約1メートルとし景観を保つ計画だった。


関連ページ: 宮城 社会

2018年04月15日日曜日


先頭に戻る