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津波 防災 紙芝居で語り継ぐ 宮古・田畑さんしのぶ

自作の紙芝居を手に田畑さんの遺影を見詰める三浦さん

 昭和三陸津波(1933年)の惨劇を手作りの紙芝居で40年近く伝え続け、今年2月に93歳で亡くなった田畑ヨシさんをしのぶ会が14日、生まれ育った岩手県宮古市田老地区で開かれた。住民ら約120人が参加し、故人に思いをはせた。
 同日に納骨を済ませた長女高橋恵美子さん(68)=滝沢市=は「紙芝居の中で幼き日の母は『海のバカヤロー』と心の中で叫ぶが、海は恵みももたらすことを分かっていた。大好きな古里に帰ってこられて喜んでいるはず」と涙ぐんだ。「この9枚の紙芝居は母の人生そのもの。語り継ぐことの大切さを改めて感じた」と話し、遺志を継ぐ決意を示した。
 北海道南西沖地震(1993年)で被災した奥尻島出身で、田畑さんとの面会を機に避難体験を伝える紙芝居を作った三浦浩さん(40)=北海道栗山町=も駆け付けた。
 道内を中心に講演活動に取り組む三浦さんは「『語り継ぐことが命を守る』というヨシさんの教えを忘れない。生きている限り、語り部を続ける」と誓った。
 山本正徳宮古市長は田畑さんに感謝状を贈り「津波の時は、一人一人が自らの命を守ることの大切さを教えられた」とたたえた。田老地区の災害公営住宅で暮らす堀子朝子さん(78)は「田老では誰もがヨシさんの紙芝居を知っている。本当に尊敬されていた」と振り返った。


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2018年04月15日日曜日


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