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岩手内陸部の自治体 被災者支援の在り方変化

1年半後に完成する災害公営住宅の運営を話し合った意見交換会。入居者同士の顔合わせも兼ねて開かれた=岩手県北上市

 東日本大震災の被災者が避難生活を送る岩手県内陸部の市町村で、支援の在り方が変化してきた。震災発生から7年がたち、生活再建に道筋を付ける被災者が増えてきたためだ。沿岸被災地から移り住むことを決めた人たちを迎え入れる新たな地域づくりが、今後の課題になる。
 奥州市の避難者交流施設「ホープラザ奥州」が3月末に閉館した。2012年7月の開館以来、被災3県から避難してきた被災者が、サークル活動や情報交換の場として利用してきた。
 市は、住宅再建にめどを立てた避難者が徐々に増え、所期の目的は果たし終えたと判断。小沢昌記市長は「被災者対応は個別具体的になっている。今後は民間と協力して生活再建を後押ししたい」と形を変えた支援の継続を約束する。
 北上市には19年秋、県営災害公営住宅(34戸)が完成する。これを見越して3月下旬には入居予定者の意見交換会を開催。岩手、宮城両県の沿岸部から移り住む約30人が参加した。
 ごみ集積場の位置変更、花壇の設置など具体的な要望を話し合った参加者たちは「初めて会った人が多い。これから顔の見える関係を築いていきたい」と語った。
 意見交換会を企画した市福祉課は「地域や文化の違う人たちが入居するため、事前の地域づくりが重要」と強調する。今後も災害公営住宅の見学会や市社会福祉協議会と連携した避難者訪問で、新住民のニーズを把握する考えだ。
 岩手県では被災した沿岸部同様、内陸部でも災害公営住宅の整備が本格化。これに伴って震災で住居や仕事を失った内陸避難者は、沿岸に戻るか内陸にとどまるかの選択を迫られている。
 県復興局は「内陸部でも被災者の生活再建は過渡期にある。再建後のコミュニティーや居場所づくりを考えながら、市町村と一緒に支えたい」と話す。


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2018年04月18日水曜日


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