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<世界農業遺産>「大崎耕土」に認定証 市長「価値を継承」

授与された認定証を掲げて記念撮影する伊藤市長(右から2人目)ら=19日、FAO本部(宮城県大崎市提供)

 国連食糧農業機関(FAO)の世界農業遺産国際フォーラムが19日、イタリア・ローマのFAO本部であり、東北で初めて世界農業遺産となった宮城県大崎地方の水田農業地帯「大崎耕土」を含む国内3地域に認定証が授与された。
 認定されたのは、宮城県の「持続可能な水田農業を支える『大崎耕土』の伝統的水管理システム」と静岡県の「静岡水わさびの伝統栽培」、徳島県の「にし阿波の傾斜地農耕システム」。いずれも2017年度に農林水産省が創設した日本版の「日本農業遺産」に認定された。
 式典では、「大崎耕土」の遺産認定を進めた大崎地域世界農業遺産推進協議会長の伊藤康志大崎市長が認定証を受け取った。伊藤市長は「私たちの地域は7年前の東日本大震災で大きな被害を受け、生活を根底で支えるのが農業だと再認識した。遺産認定を契機に貴重な農業システムの価値を共有、継承していく」と語った。
 大崎耕土の面積は約3万ヘクタール。大崎市と美里、涌谷、加美、色麻の近隣4町にまたがる。家屋を囲む屋敷林「居久根(いぐね)」が地域内に2万以上存在する独特の景観を保持してきた。
 居久根や中世から続く水管理などで冷害や洪水、渇水を克服しながら良質米を生産しつつ、水田などの生物多様性を維持してきた農産手法が評価され、昨年12月に遺産認定が決まった。

[世界農業遺産]伝統的農林水産業とそれによって育まれた文化、景観、生態系を保全し次世代へ継承するため、重要な地域を認定する仕組み。国連食糧農業機関が2002年に創設した。これまでに20カ国50地域を認定。日本では今回の3地域を含め、「能登の里山里海」(石川県)「トキと共生する佐渡の里山」(新潟県)など11地域が認定されている。


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2018年04月20日金曜日


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