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<熊本地震>益城のボランティア団体 障害者支援新たな形で「孤立防止へ継続的に」

新たな福祉事業のスタートに向け、事務スタッフと打ち合わせをする東さん(右)=熊本県益城町

 熊本地震の被災地で障害者をサポートしている民間福祉団体が、地震から2年を経て新たな支援体制を築こうとしている。ボランティア中心の組織から福祉サービス事業者への転換を図りつつ、被災者の生活相談に応じる準備を進める。代表の東俊裕さん(65)は「障害者が孤立しないよう継続的に支えたい」と話す。(報道部・小沢邦嘉)

 団体は地震直後の2016年4月に熊本市で発足した「被災地障害者センターくまもと」。熊本県益城(ましき)町に17年2月、拠点施設「障害者がともに暮らせる地域創生館」を設け、常勤職員6人が電話で相談を受けながら、全国からのボランティアと被災家屋の片付け、入浴介助などを支援した。
 益城町を中心に熊本市などでも活動し、17年度の支援件数は297件に上った。ただ、最盛期は1日20〜25人に上ったボランティアは日を追って減少。運営の見直しが不可避となる中、新たに社団法人として障害者の訪問介護事業を展開し、被災の相談にも応じる方針を決めた。
 早ければ6月にも新事業をスタートさせる。代表の東さんは「仮設住宅を退去した後の住居探しなど、地震から2年を経てもさまざまな問題が生じている。組織的な体制を整える必要がある」と指摘する。
 自らも車いすで生活する東さんは弁護士としても活動し、東日本大震災の東北の被災地を何度も訪れた。「地域で孤立し、避難所に受け入れてもらえない障害者もいた」と痛感。熊本地震後、教授として勤務する熊本学園大(熊本市)の施設を、障害者も利用できる避難所として運営した。
 益城町で福祉事業に参入するのも、福祉サービスも十分に受けられず孤立する人を少しでも減らしたいとの思いがあるからだ。東さんは「一過性の支援ではなく、日頃の取り組みの中で障害者と地域のつながりをつくり出したい」と抱負を語った。


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2018年04月21日土曜日


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