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特別豪雪地帯なのに…除雪補助なし 東北の18市町村、不満積もる「正直者がばかをみている」

補助対象外となった秋田県東成瀬村の椿川地区。4月も残雪がある=7日

 国が3月下旬に決定した道路除雪費の臨時特例措置に、補助の対象外となった東北の自治体から不満の声が出ている。特別豪雪地帯の小規模自治体が対象から漏れた一方、普段は積雪量の少ない市町村に厚く配分された。国は補助基準を明示しておらず、疑心暗鬼を生んでいる。(横手支局・野内貴史)

 臨時特例措置はこの冬の大雪を受け、国土交通省が総額133億円を配分。東北は92市町村が計39億8700万円を受けた。仙台市にも8900万円が出た。
 一方、特別豪雪地帯に指定されている東北の69市町村のうち18市町村は対象外となった。
 栗駒山麓に位置する秋田県東成瀬村の除雪費は7830万円で、2014〜16年度平均の1.36倍に上った。村は00年以降、国交省による計8回の臨時特例措置で一度も対象となっていない。町建設課の谷藤登課長は「除雪費は村の一般財源で賄っており、他の事業費に影響する」と渋い顔だ。
 山形県鮭川村は県内の特別豪雪地帯で唯一、補助対象から外れた。毎日の観測値を合算した積雪量は130.9メートルと、07〜16年度平均の1.30倍に達している。
 国交省によると、今回の臨時特例措置を実施するに当たり、都道府県を通じて市町村に累計積雪量や除雪費などの申告を求めた。積雪量の地点選定は市町村に委ねた。
 担当者は「臨時特例措置のため補助基準は公表していないが、平年と今回の積雪量の比較などを基に機械的に配分した。観測地点の選定も市町村合併などで地域事情が異なるため基準を統一できない。各市町村には説明可能な場所を選ぶよう伝えている」と話した。
 由利本荘市は笹子(じねご)(旧鳥海町)の積雪量を報告し、1億1200万円の臨時特例措置を受けた。仙台市は青葉区新川(旧宮城町)のデータを使用したという。いずれも市内の中でも雪深い地域だ。
 補助対象から漏れたある首長は「役場周辺の積雪量は比較的少ないが、人家の集まる地点として申告した。正直者がばかをみる結果になっている」とこぼす。

[特別豪雪地帯]豪雪地帯のうち積雪量が特に多く、冬期間の住民生活に著しい支障が生じている15道県201市町村を国が指定。豪雪地帯対策特別措置法に基づき、公立小中学校施設の新築・改築費の55%を国が負担し、基幹道路の改修は道県が代行している。


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2018年04月24日火曜日


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