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<仙台・折立中自殺1年>真相究明になお時間 懸念募らせる遺族

仙台市議会特別委がまとめたいじめ再発防止に関する中間報告書を受け取った佐々木教育長(左)と郡市長

 仙台市青葉区の折立中2年の男子生徒=当時(13)=が教諭から体罰を受けた上、いじめを訴えて自殺してから26日で1年になる。真相究明を担う市教委の第三者機関「いじめ問題専門委員会」の調査は今も続き、教員への聞き取りも日程がずれ込んでいる。答申までなお時間を要する状況に、遺族は懸念を募らせる。

 「実質的な審議開始が昨年12月で、スタートに手間取った感じがある」
 4月に就任した佐々木洋教育長は25日の市議会いじめ問題等対策調査特別委員会の終了後、1年たっても専門委が答申に至らない理由をこう釈明した。
 自殺から7カ月が過ぎ、専門委はようやく始動した。大幅に遅れたのは、遺族の求めと市教委の主張がかみ合わず、専門委の委員選定が難航したためだ。
 動きだした後も、時間不足で教職員10人の再聴取が必要な状況になった。聴取の承諾を得た生徒と保護者13人中5人が実施されておらず、終了は5月以降となる。
 「『スピード感を持って調査する』との言葉は何だったのかと思う毎日です。(中略)とても一周忌に子どもへ順調に協議がなされているとは報告できません」
 遺族は25日に出した談話で調査が進まないことへの不安を訴え、「寂しさと悔しさで涙が止まらない日々を過ごしております」と心境をつづった。
 2年7カ月の間に市立中生3人が自ら命を絶つ異常事態。4人目を出さないためにも早急な原因究明と再発防止策が求められる。市教委のアンケートでは、いじめ自殺のあった後も体罰と不適切指導が発生していたことも明らかになった。
 市は4月、いじめに関する複数の会議や委員会の議論を総括する「いじめ対策推進室」を子供未来局に設置した。市長部局と教育局の連携を円滑に進める狙いだが、新体制は緒に就いたばかりだ。
 いじめ問題を「最優先」と位置付ける郡和子市長は25日の特別委で「推進室を中心に関係部署の有機的な連携を進め、子どもたちが安心して学べる環境をつくらなくてはならない」と改めて強調した。


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2018年04月26日木曜日


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