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<大川小津波訴訟>「学校の安全性大きく前進」原告代理人弁護士の吉岡和弘氏

高裁判決を歓迎する吉岡弁護士

 「学校の安全性を大きく前進させる画期的な判決だ」。仙台市青葉区の仙台弁護士会館で記者会見した原告代理人の吉岡和弘弁護士は、遺族の主張をほぼ受け入れた仙台高裁判決を高く評価した。
 吉岡氏は「震災前の防災対策の不備を認めた初めての判決」と指摘。「自治体や教育委員会、学校が平時から子どもの安全配慮義務を持っている点を認定したことは大きな意義がある」と強調した。
 「学校保健安全法が抽象的な安全ではなく、子ども一人一人の安全確保を規定していることを判示した」として今後、避難場所や経路などを明記した具体的な防災マニュアルの策定につながることへの期待感を示した。
 吉岡氏と共に代理人を務めた斎藤雅弘弁護士は「津波の襲来は予想できた」と改めて口にした。宮城県防災会議が2004年と11年にそれぞれまとめた地震対策に関する報告書には、大地震発生時に堤防が破損した場合、大川小周辺が浸水する可能性があると記されていた。
 斎藤氏は「ハザードマップ(津波被害予測地図)が信用できないことが裏付けられた。独自の判断で安全な場所に避難すべきだった」と続け、「子どもを守る立場の教師は地域住民よりも高いレベルの知識を持ち、安全配慮義務を果たさなければならない」と言い切った。
 判決は遺族に対する慰謝料を大幅に増額し、「子どもたちはおとなしく指示を待っていた」とも指摘した。吉岡氏は「遺族に寄り添った判決と感じる」と涙を見せた。


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2018年04月27日金曜日


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