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「Jヴィレッジは復興支援継続の象徴」日本サッカー協会・田嶋会長に聞く

「U−16国際大会とW杯の相乗効果で仙台が大きく盛り上がることを願っている」と語る田嶋会長=仙台市役所

 U−16国際大会開催発表の記者会見後、田嶋会長は河北新報社のインタビューに応じた。6月14日に開幕するワールドカップ(W杯)ロシア大会で日本代表が過去最高の成績を目指すことを強調。東京電力福島第1原発事故の対応拠点になり、7月に一部再開するサッカー施設、Jヴィレッジ(福島県楢葉町、広野町)を「復興支援継続の象徴」と位置づけた。(聞き手は原口靖志)

 −W杯開幕まで2カ月弱。震災後は2度目の開催で、多くの被災者も日本代表の戦いに注目している。
 「(02年日韓大会、10年南アフリカ大会の)ベスト16を超えたい。(ハリルホジッチ氏を解任、後任に西野朗氏を起用し)監督が代わったらチームが急に変わるわけではない。国際サッカー連盟の世界ランキングで日本は60位だが、当てにならない。まずは1次リーグ初戦に勝って勝ち点3を取ることが大事。トーナメントと同じ気持ちで臨めば勝機は広がる」

 −日本代表には手倉森コーチが留任し、代表復帰を目指す香川ら東北関係者もいる。
 「1次リーグを通過するために監督を代えた。西野監督と手倉森コーチがチームにずっと関わっていたので、監督交代に踏み切れた。2人には多くのことを期待している。代表選考は西野監督がしっかりやってくれると思うが、香川は世界で名の売れた選手。まずはドルトムントで活躍してほしい」

 −日本協会の被災地支援で、再開するJヴィレッジをどう位置づけるか。
 「震災を忘れず、復興支援を継続していく象徴がJヴィレッジ。1997年にオープンして以降、日本サッカーの発展の歴史はその存在抜きには語れない。Jヴィレッジにサッカーが戻ることが、福島の復興に大きく寄与すると思う。単なる復旧でなく、もっと素晴らしい施設にしたい」
 「(21年に福島県で再開するJFA)アカデミー福島で世界に通用するような人材を育成したい。子どもたちや女子、シニアなどの大会も戻ってこそ、Jヴィレッジの復興と考えている。老若男女が笑顔で使える場所にし、住民が戻る呼び水になればいい」

 −昨年に続いてU−16国際大会を仙台で開催する意義は。
 「昨年優勝を飾った日本の最終戦には約7000人が来場した。多くの子どもたちが国際大会を観戦できたのも復興支援になったと信じている。ソフト、ハードの両面から3、4年続けて開催するのも可能だと思うし、今後開催地が変わったとしても、仙台で新たな国際大会の開催につながってくれたらありがたい」

[田嶋幸三(たしま・こうぞう)]現役時代は筑波大、古河電工(現J2千葉)などで活躍し、日本代表にも選ばれた。日本サッカー協会では技術委員長や副会長などを経て16年3月、会長に就任。国際サッカー連盟理事や日本オリンピック委員会常務理事も務める。60歳。熊本県出身。


2018年04月27日金曜日


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