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気仙沼の国有形文化財「武山米店」 被災建材で「昭和」復元、営業再開へ

昭和初期の面影がよみがえった「武山米店」の外観
一般公開される2階の和室。「気軽に立ち寄ってほしい」と武山社長

 東日本大震災の津波で被災した宮城県気仙沼市魚町の国登録有形文化財「武山米店」の復元工事が終わり、30日に営業を再開する。被災建物の資材が6割以上使われ、昭和初期に建てられた当時の雰囲気が残った。
 気仙沼大火があった翌年の1930年に建てられた店舗兼住宅は、津波で1階部分が被災。米穀店を運営する有限会社「武山」は2011年5月から市内の倉庫兼店舗で営業を続けてきた。
 同社は被災した建物を解体し、柱など約3分の2の建材を保存。かさ上げした元の土地で旧建物を再現した。隣接する蔵も修復。住居としては活用しない。
 木造2階延べ床面積257平方メートル。1階は店舗と事務所があり、2階の和室を一般公開する。蔵には新旧の炊飯器を並べた「炊飯博物館」を設け、稲の歴史などを説明するパネルも展示する。蔵と店舗を結ぶ平屋も増築し、調理場付き交流施設として活用する予定。
 再建費用は1億数千万円で、歴史的建造物の保存を目指す市の一般社団法人「気仙沼風待ち復興検討会」の基金なども活用した。
 27日に報道関係者に建物を公開した同社の武山文英社長(70)は「多くの方々の支援で再建することができた。内湾地区のにぎわいにつなげたい」と話した。
 風待ち復興検討会の菅原千栄会長(65)は「気仙沼市の復興のシンボルとしての役割も担ってほしい」と期待している。


2018年04月28日土曜日


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