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総裁選 領袖発言 意味深長 自民各派閥のパーティー相次ぐ

「ポスト安倍」への意欲を鮮明にした岸田氏(左から3人目)と古賀氏(同4人目)ら=18日夕、東京・芝公園

 政権を揺るがす不祥事が相次ぎ、9月の自民党総裁選への影響が取り沙汰される中、各派閥が政治資金パーティーを都内で開いている。安倍晋三首相(党総裁)の3選が確実視されてきたが、森友、加計学園問題や自衛隊の日報隠蔽(いんぺい)などが噴出し、雲行きは変わってきた。領袖(りょうしゅう)たちは秋を見据え、意味深長な発言を繰り出す。(東京支社・小木曽崇)

 「飛べない男、飛ばない男とやゆされてきたが、いざという時はやるんだという思いを示さないといけない」。18日、岸田派(47人)のパーティーで「ポスト安倍」に意欲を示す岸田文雄会長(党政調会長)の言葉に会場が沸いた。
 配られた政策骨子「K−WISH」には「トップダウンからボトムアップへ」など現政権との違いを強調するようなフレーズが並ぶ。総裁選への対応は明言しなかったが、古賀誠名誉会長は「宏池会政権の復権に力を賜りたい」と語った。
 麻生派(59人)は12日にパーティーを開催した。森友文書改ざん問題への対応を迫られる麻生太郎会長(副総理兼財務相)の顔色はさえなかった。
 「政策のど真ん中で政権を支える」と強調したが、同日発売の週刊誌で前財務事務次官のセクハラ疑惑が報じられ、この6日後には事実上の更迭を発表。国会では野党が麻生氏辞任を求めて審議拒否を続け、正常化の見通しは立たない。
 安倍首相は総裁選で最大派閥の細田派(94人)、麻生派、二階派(44人)を支持基盤に圧勝を狙うのが基本戦略。来賓として出席した23日の二階派パーティーでは「行政府の長としておわびしたい」と釈明から始まった。
 二階俊博会長(党幹事長)は「反省すべきはしっかり反省し、前に進めなくてならないことは前に進める」とだけ述べた。同日の記者会見では安倍氏支持を改めて表明した。
 総裁選で鍵を握るとみられるのが、額賀派から竹下派へ看板が変わった平成研究会(55人)だ。
 会長就任が決まった3月のパーティーで竹下亘党総務会長は「政権を担う人を輩出できるグループにならなければならない」と語ったが、秋の総裁選に向けて旗幟(きし)を鮮明にしなかった。
 派内では「総裁は経済で実績を上げる安倍氏以外に考えられない」(中堅)との声が上がるが、竹下氏は首相のライバルと目され石破派(20人)を率いる石破茂元幹事長の支持もにおわす。今国会終了後にも派内の意見集約は加速するとみられる。
 来夏は参院選。改選を迎える東北選出の現職の一人は、安倍政権の支持率の続落傾向を念頭に「東北は自民党に厳しい風が吹きやすい」と懸念する。
 総裁選は「選挙の顔」選びにも直結する。党内世論が総裁選の構図にどんな影響を与えるのか、議員たちは注視する。


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2018年04月29日日曜日


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