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宮城・岩手の被災10市町村、30年後の人口半分に 被災地の厳しい将来像浮かぶ

 東日本大震災で被災した宮城、岩手両県の沿岸10市町村で、2045年の人口が15年に比べて半減する見通しであることが、国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口で明らかになった。宮城県女川町と岩手県田野畑村、普代村で減少率が50%を超え、45%以上は両県で7市町村を数える。いずれも高齢化率は5割を上回り、被災地の厳しい将来像が示された。
 宮城、岩手の人口減少率は図の通り。宮城は沿岸15市町のうち11市町で県全体の推計(22.5%)を上回り、女川町(52.2%)、気仙沼市(48.6%)、南三陸町(47.8%)で45%を超えた。
 44.9〜40.0%は山元町(44.7%)、石巻市と松島町(41.1%)。30〜20%台は七ケ浜町(36.2%)、塩釜市(34.3%)亘理町(34.0%)、多賀城市(26.2%)、東松島市(24.9%)。
 名取市(0.1%)、利府町(2.2%)は微減で、仙台市(14.7%)、岩沼市(16.4%)も県全体より下落幅が小さかった。県統計課は「仙台の隣接市町はベッドタウンとしての機能があり、減少率が抑えられた」と分析する。
 岩手は全12市町村で県全体(30.9%)を超えた。田野畑村(52.9%)が最も高く、普代村(52.8%)、野田村と洋野町(49.4%)、山田町(49.2%)、岩泉町(49.0%)、大槌町(47.1%)が45%以上だった。
 44.9〜40.0%は大船渡市(43.9%)、釜石市(43.2%)、陸前高田市(41.9%)、宮古市(40.6%)。久慈市(32.8%)が最も低い。県調査統計課は「復旧事業の終了後はさらに活動人口が大幅に減るだろう」と懸念する。
 減少率が45%を超えた10市町村は、急速に高齢化も進む見通しだ。65歳以上の割合は普代村62.3%、野田村58.5%、洋野町56.4%と続き、宮城(40.3%)、岩手(43.2%)の県全体を大幅に上回る。
 研究所は国勢調査や想定される出生率などを基に、都道府県や市町村別の将来推計人口をほぼ5年ごとに公表。福島県は東京電力福島第1原発事故に伴い、全町避難した4町の人口が15年国勢調査でゼロになった影響で、市町村別の推計は示されていない。


2018年05月01日火曜日


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