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<大川小津波訴訟>石巻市が上告方針なら臨時会招集 市議会で賛否拮抗か

 東日本大震災の津波で犠牲になった石巻市大川小の児童23人の19遺族が市と県に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決への対応を巡り、市議会の緊迫感が高まっている。亀山紘市長が上告方針を固めて臨時会を招集した場合、市議選(13日告示、20日投開票)を控えた各議員は厳しい判断を迫られる。賛否は拮抗(きっこう)が予想され、市側も採決の行方を見極められずにいる。

 市議会は定数30。ニュー石巻(13人)、石巻復興の会(6人)、創生会(5人)、公明会(3人)、共産党市議団(2人)の5会派からなる。上告関連の議案が提出されれば無会派の議長を除く29人で採決する。
 採決となった場合、ニュー石巻と創生会は会派拘束をかけず、前回に続き個々の判断に委ねる見通し。公明会は県議団と足並みをそろえて反対する方針。石巻復興の会と共産党は「決まっていない」としている。
 控訴を決めた2016年10月の臨時会の賛否は=表=の通り。起立採決の結果、ニュー石巻と創生会は会派内で賛否が割れた。石巻復興の会と共産党は賛成、公明会と無会派の元議員が反対に回った。結果は賛成16、反対10。当時は欠員1で、2人が欠席した。
 今回の控訴審判決を受け、亀山市長は4月28〜30日、会派ごとに説明会を実施。判決の解釈を巡る質疑応答があったものの、判決に対する議員たちの態度は読み切れていない。
 議員の間には「これ以上長引かせても遺族を悲しませるだけだ」との意見がある一方、「全国の教育現場への影響が大きい」と上告を支持する声もある。
 現状では、控訴に賛成した議員が反対する可能性がある。選挙戦を前に地元有権者の反応を見て判断が揺れている議員もいて、全体的な動向は流動的な情勢だ。市幹部は「反対に回る議員が増えるかもしれない」と警戒する。
 中堅議員の一人は「まずは市長の判断次第。何も決めていない。市民からは『もうやめた方がいい』『上告した方がいい』と両方の意見がある」と思案する。
 亀山市長は8日朝までに上告するか、判決を受け入れるかを判断する。2日の報道各社の取材に「調整中。まだ決めていない」と話した。


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2018年05月03日木曜日


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