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<宮城のご当地マラソン>(4)東北風土マラソン(登米市)/地域の食集合 胃も活躍

日本航空の機内食「蔵王タルト」をキャビンアテンダントから受け取るランナー=3月、登米市の長沼周辺コース

マラソンブームは衰え知らず。市民マラソン大会は県内各地で季節ごとに開かれている。杜の都を駆け抜ける13日の仙台国際ハーフマラソンだけでなく、根強いファンを持つ地域密着のレースがある。地形を生かしたコース、沿道の声援、眺望、ごちそう。魅力は多彩だ。ランナーも応援する人も、老若男女が思い思いのペースで楽しめるご当地マラソンを紹介する。

 青森のリンゴに秋田のいぶりがっこ、岩手はヤマブドウ、山形はそば、福島の桃、宮城のホヤや笹かま、フカヒレスープ…。コースの10カ所にあるエイドステーションに、東北の食材がずらりと並ぶ。走っては食べ、食べては走るのが東北風土マラソンの流儀だ。
 会場は県ボート場がある登米市長沼周辺の高低差の少ないコース。記録更新に挑むのはもちろん、各地の味をはしごしたり、仮装したり。湖畔の風景を眺めながら思い思いに楽しめる。
 「東北の自然や風土を知り、食の魅力を堪能できる」。大会は2014年4月、東日本大震災の復興支援を目的に東京のIT起業家の発案で始まった。モデルはフランスのワイン産地で食を楽しみながら走る「メドックマラソン」だ。
 初回は約1200人が出走した。今年3月にあった第5回大会は17カ国から6000人超が走り、来場者は約5万3000人に。年々ファンが増えている。
 発起人の会社社長竹川隆司さん(40)は「マラソンには人を呼び込む力がある。土地の魅力、人の魅力、食の魅力で東北と世界とをつなぎ、長続きさせたい」と言う。
 もてなす側にも力が入る。登米市の製麺業マルニ食品は地元産の油麩(ふ)やセリを入れた郷土料理「はっと汁」を4000食提供した。
 営業部長の菅原均さん(55)は「ガスコンロ12台を並べてまさに戦争状態だったが、これも地元のうまいものを全国の人に知ってもらいたいからこそ。来年も続けたい」と意気込む。
 マラソン歴15年の東京都世田谷区の会社社長児玉教仁(のりひと)さん(45)は今年で3回目の参加となった。「沿道のおじいちゃん、おばあちゃんの声援に励まされた。人も食べ物もあったかく、記憶に鮮明に残る大会だった」と魅力を語る。


2018年05月04日金曜日


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