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<宮城のご当地マラソン>(6)やくらい高原マラソン(宮城県加美町)/自然生かす交流の先陣

爽やかな秋空の下、一斉にスタートする参加者=2017年9月24日

 マラソンブームは衰え知らず。市民マラソン大会は宮城県内各地で季節ごとに開かれている。杜の都を駆け抜ける13日の仙台国際ハーフマラソンだけでなく、根強いファンを持つ地域密着のレースがある。地形を生かしたコース、沿道の声援、眺望、ごちそう。魅力は多彩だ。ランナーも応援する人も、老若男女が思い思いのペースで楽しめるご当地マラソンを紹介する。

 加美富士と呼ばれる加美町のシンボル、薬莱山(553メートル)が舞台。ススキが揺れる高原の初秋は暑くもなく寒くもなく、走るのには絶好の季節だ。
 やくらいファミリースキー場前を出発。前半はほぼ下り坂だが、後半は延々と上りが続く。コースは最長でも10キロと長くはないが、残り2キロすぎには「心臓破りの坂」が待ち構える。
 昨年9月の前回大会は小学生から80代までの616人がエントリー。児童と親がペアを組むファミリーの部(2キロ)には78組が出場した。手をつないで励まし合いながら、苦しい坂を乗り越える親子もいた。
 大会が始まったのは1984年。当初は薬莱山をぐるりと1周するコースで、「やくらい」にかけて8901メートルだった。4年目から現在のコースとなり、30年間にわたり県内外の市民ランナーに親しまれてきた。
 この間、周辺でゴルフ場、温泉施設などのリゾート開発が進んだ。当時を知る町職員は「(合併前の)旧小野田町は企業誘致などよりも、豊かな自然を生かして交流人口を増やす方策を重視してきた。マラソン大会はその先駆けだった」と語る。
 走り終えた後に振る舞われる豚汁も楽しみの一つ。2006年からゲストランナーを務めるシドニー五輪陸上女子1万メートル代表の高橋千恵美さん(栗原市出身)が、管理栄養士の知識を生かし、レシピを監修する。
 発着点近くにある農産物直売所「土産センター」を運営する農事組合法人「さんちゃん会」が、地場産の野菜やキノコたっぷりの約1000食を振る舞う。加藤重子代表理事組合長(68)は「毎年楽しみにしてくれる参加者がいるので、野菜を作る励みになる。走った後はセンターに寄って、ジェラートを食べてみてほしい」と勧める。

<走ってみよう>
 今年は9月23日。10キロ、5キロ、2キロの3コースで男女別、年代別など計13種目。参加料は3000円、中学生は2000円。定員は設けず、申し込み締め切りは大会約1カ月前。参加賞は町特産のエノキダケと温泉施設「やくらい薬師の湯」入館券。6位までの入賞者には薬莱高原大根1箱などが贈られる。連絡先は実行委員会事務局の加美町商工観光課0229(63)6000。


2018年05月06日日曜日


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