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<登山届>東北の遭難者、低い提出率 青森はゼロ

 登山届の提出は生死を分ける可能性があるものの、東北の提出率は低いのが実情だ。東北の各県警によると、昨年の遭難者の登山客の提出率は、回答しなかった岩手県を除き、各県で0〜33%だった。
 各県の遭難件数と登山届の提出状況はグラフの通り。登山目的で入山した遭難者に限っても、提出率は最大でも4割に届かなかった。
 青森県は34件の遭難者は一人も提出していなかった。県警は「本格的な登山ではなく、気軽な山歩きの感覚で入山する人には、なかなか提出してもらえない」と話す。
 関係者は提出率を高めるために懸命だ。秋田県警は登山届を申請するウェブサイトにつながるQRコード付きの看板を鳥海山や太平山の登山口に掲げている。
 宮城県警は15年に登山届を電子メールで受け付けるシステムの運用を始めた。担当者は「メールでの受け付けは昨年までの2年間で倍増した」と手応えを口にする。
 山形、秋田両県にまたがる鳥海山(2236メートル)では、鶴岡高専などによるスマートフォンのアプリの実証実験が続く。登山口を通過すると、アプリが起動し、登山届の提出を促すシステムで、本年度末の実用化を目指している。
 山菜やキノコ採り中の遭難対策も大きな課題。山形県警は「個人で動く場合が多い。出発前に必ず家族に行き先を告げるようにお願いしている」と説明する。
 登山届の提出を義務付ける法律はなく、富山、群馬、新潟各県など一部自治体は独自に罰則付きの条例を制定している。


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2018年05月06日日曜日


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