
<ベガルタ>先制実らず、守備意識ずれ次々突破許す
仙台は首位広島に試合巧者ぶりを見せつけられた。先制も実らず、今季2度目の3失点で完敗した。
カウンターに屈した。1−1の後半26分。右サイドでこぼれ球に反応した広島・青山が体勢を崩しながらDFラインの裏へ走り込んだ柏にパスを通し、椎橋ら3人が置き去りにされた。ゴール前で大岩もかわされ、勝ち越し点を奪われた。
椎橋は「カウンターに対し、前半は各自のマーク相手が明確だったが、後半は曖昧だった。(前半41分に)同点にされて前掛かりになり、集中力も切れたのが原因」と肩を落とす。
終了間際の失点場面では守備意識にずれが出た。金正也と大岩の間隔が開いたスペースでパトリックの中央突破を許し、ダメを押された。追う立場の相手がリスク覚悟で攻める時間帯に、逆手に取って確実に得点する広島の必勝パターンにはまってしまった。
金正也は「ポジションの意識で、前に行きたい人とサポートしたい人がいて、ぽっかりスペースが空いた」と振り返り、「声を掛け合っていれば(失点は)防げた」と悔やむ。
与えた好機の数は多くなかったが、一瞬の隙を逃さない勝負強さの差が広島との順位の差だろう。守備の集中力を取り戻して連敗を避けたい。(佐藤夏樹)
2018年05月13日日曜日