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被災者応援400キロ走破 東京の男性17日かけ仙台へ 住民と交流「気持ち共有したい」

17日間のマラソンを終え、ランナー仲間と共にゴールテープを切る茂木さん=12日、仙台市青葉区の勾当台公園

 東日本大震災の被災者を応援しようと、東京都の会社役員茂木静さん(63)が都内からの約400キロを断続的に17日間かけて駆け抜け、仙台市でゴールした。2012年から4年間、東京から仙台までを走るリレーマラソンを企画。「被災者と気持ちを共有したい」と今後も走り続けることを誓う。

 茂木さんは12日夕、両手を挙げながら青葉区の勾当台公園でゴールテープを切った。東北の地図に「3.11 忘れない」とプリントしたオレンジ色のTシャツ姿。「孤独で心が折れそうになる時もあったが、地域の人たちとの触れ合いで東北への関心がますます深まった」と笑顔を見せた。
 最終区間はJR南仙台駅(太白区)から勾当台公園までの約10キロ。宮城県内のランナー仲間も加わり、励まし合って健脚を競った。
 茂木さんは3月24日、1人で東京・亀戸をスタート。主に国道4号を北上し、休日を利用して17日間かけて走り切った。一緒にゴールした岩沼市の無職今野不二夫さん(68)は「震災を忘れないという茂木さんの純粋な思いには頭が下がる」と語る。
 コースの途中で、震災に関する話に触れた。福島県矢吹町では造り酒屋を訪ね、酒造りを5年かけて再開するまでの苦心談を教えてもらった。福島市で知り合った消防団員からは東京電力福島第1原発事故の風評被害に悩む話を聞いた。
 茂木さんは「復興は進んでいると感じたが、原発事故の現状は今も厳しい。風評被害の根深さを改めて認識した」と言う。
 茨城県出身の茂木さんは震災後、趣味のマラソンを生かして被災地に通おうと決意。毎年、東北で開かれる5、6大会に参加している。
 12〜15年には東京−仙台間の約40区間を約10日かけて走るリレーマラソンを友人らと主催。毎回延べ100〜300人が力走した。
 ゴール翌日の13日には仙台国際ハーフマラソン大会一般男子の部に参加し、2時間18分で完走した。「被災者にとっては忘れられることが最もつらいと聞いた。メッセージを書いたTシャツを着て東北を走り、復興を応援し続けたい」と話す。


2018年05月15日火曜日


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