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自立ゲートで津波防災 南三陸で作動試験 人的被害解消に期待

水の浮力で起き上がるフラップゲートの作動試験

 東日本大震災で被災した南三陸町戸倉の寺浜漁港で15日、6月に完成する防潮堤の陸こう(出入り口)に設けた「フラップゲート」の作動試験があった。人の操作が要らず、災害時に人的被害をなくすことが期待される。
 町の関係者ら約40人が視察した。陸こう周辺を土のうで囲み、水を流して作動状況を確認した。
 数十年〜百数十年に1度発生が予想される高さ(L1)の津波に対応するため、海抜6メートル30センチにかさ上げした土地にゲートを設けた。東日本大震災と同程度(L2)の津波は防げない。
 ゲートは津波襲来時に無動力で自立する。幅4メートル、高さ1メートルのステンレス製で、重さ400キロ。総工費は2600万円。2月末に完成した。水が流れ込むと浮力でゲートが起き、水の流出を食い止める。
 同町では震災後に陸こう門扉を閉鎖する作業に当たった消防団員2人が亡くなった。佐藤仁町長は「ゲートの完成で消防団員の作業がなくなり、安全を担保できる」と話した。
 今後、町内の各漁港で防潮堤工事が本格化する。当初は陸こうを乗り越し道路などにする検討もされたが、地形によって工事が難しいケースがあり、一部でフラップゲートの導入を決めた。2020年度末までに町営14漁港に25基を整備する予定。


2018年05月16日水曜日


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