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<山木屋太鼓>川俣に希望、ばちに威勢 復興願い新曲披露 福島市であす住民ら公演

公演に向けて練習に励む遠藤さん(左)ら山木屋太鼓のメンバー

 東京電力福島第1原発事故で被害を受けた福島県川俣町山木屋地区の住民らがつくる創作太鼓クラブ「山木屋太鼓」が20日、福島市で公演する。地元は昨春、避難指示が解除され、今年4月に学校が再開した。公演では少しずつ復興に向かう古里への希望を込めた新曲「華」を初披露する。
 15日夜、山木屋小中一貫校の体育館。社会人や学生らメンバー6人がばちを振るい、威勢のいい音を響かせた。
 体育館は原発事故前からメインの練習場所だった。地元での学校再開に伴い、改修工事を経て再び使えるようになった。「小さい頃から練習していた。懐かしい」。クラブ会長遠藤元気さん(29)は目を細めた。
 クラブは原発事故前も事故後も山木屋地区のシンボルだ。発足は2001年。地元に伝わる「伝承太鼓」を受け継ぐとともにオリジナル曲を作り、町内外で披露してきた。
 事故後は2時間限定の立ち入り許可を得て、地区内の公民館や幼稚園で練習。米国での公演をはじめ活動を続け、日本音楽著作権協会(JASRAC)の音楽文化賞なども受賞した。
 新曲「華」は遠藤さんが手掛けた。昨年まで6年間の避難指示で色あせた古里が、再び色づき始めた花のように、次第に活気を取り戻す姿を表現した。
 現在のメンバーは小学生を含む15人で、原発事故前より10人ほど減った。遠藤さんは3月に地元に戻ったが、大半は避難先に定住。それでも週2回の練習にはなじみの顔がそろう。「太鼓があったからこそ山木屋とつながっていられる」と遠藤さんは語る。
 小学1年でクラブに入った川俣中1年渡辺宝忠(よしただ)さん(12)は町内の他地区から通う。山木屋にはほとんど帰らないが古里だと感じている。「太鼓を通じて地域の大人とも関われた。これからも続けたい」と話す。
 公演は福島テルサで午後2時から。当日2500円(前売り2000円)。連絡先は遠藤さん090(5844)5149。


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2018年05月19日土曜日


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