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喫茶店やイベントに土蔵どうぞ 国文化財をにぎわい空間に 登米の商家が貸し出し

貸し出される国登録有形文化財の土蔵=宮城県登米市登米町

 宮城県登米市登米(とよま)町で醸造業を営む商家「海老喜(えびき)」が、今年新たに国の有形文化財に登録された土蔵を1棟丸ごと貸し出す。喫茶店やアトリエ、イベントスペースなどに活用してもらい、街のにぎわいにつなげようという試みだ。
 貸し出すのは、「表蔵」と呼ばれる、大正時代に築造した土蔵。2階建て、延べ床面積約140平方メートル。1階と2階は階段でつながる。かつてはコメや大豆などの穀物を貯蔵し、最近まで倉庫として使っていた。
 海老喜は1833年、仙台藩家臣の登米伊達家の居城近くで創業した。現在の岩手県と石巻地方をつないだ北上川舟運の中継地点で栄えた、みそ・しょうゆ醸造の老舗だ。
 現在も、旧店舗と江戸−大正時代に築造した土蔵5棟が残る。5棟のうち江戸期築造の2棟は現在も仕込み蔵や倉庫として使っている。明治期の2棟は観光客向けに醸造の工程を伝える資料館や、食事ができるホールとして利用。残る1棟の活用法を検討してきた。
 北上川に近い街道沿いにあり、建物2階になまこ壁が残るなど街のランドマークとなっている旧店舗と土蔵など計8棟が今月10日、文化庁から国有形文化財に登録された。
 8代目代表の海老名康和さん(53)は「国の登録有形文化財は建物を活用しながら将来へ残していくというのが理念なので、内装を自由にリノベーションして使ってもらって構わない。城下町登米の街のにぎわいにつながる使い方をしてもらいたい」と話す。
 借り手が見つかり次第、貸し出しを始める予定。個人、法人、業種は問わず、複数人の共同利用も受け付ける。長期の賃貸を見込み、期間や賃料は相談に応じる。連絡先は海老喜0220(52)2015。


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2018年05月20日日曜日


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