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消えゆく旧町村唯一の公立中学 東北で統合次々 少人数解消策、地域交流に影

3月に閉校した横手市山内中。校舎の使い道は決まっていない

 平成の大合併で消滅した旧町村に唯一あった公立中学校が、次々に閉校している。2012年以降、東北では秋田県内を中心に10校が統廃合でなくなった。教育環境の充実を優先させた結果だが、地域を成り立たせてきた基盤の一部が崩れつつある。
 河北新報社のまとめによると、中学校を失った旧町村は表の通り。人口減の著しい秋田が6を占め、宮城2、山形と福島各1。青森、岩手はゼロだった。
 少人数の学校は教科の専門教員を全て確保できず、部活動の選択肢も限られる。修繕費もかさみ、多くの教委が学校統合を進める。
 05年に8市町村が合併した横手市は、市立中の数を当初の12から6に絞った。今年3月には市東部の山内(さんない)中(旧山内村)が閉校し、市中心部にある横手南中に統合した。生徒は、約9キロ離れた横手南中までスクールバスで通学している。
 平成の大合併のピークは05年ごろで、約7年を経て旧町村部の学校統合が進み始めた。秋田県内は大合併で市町村数が69から25と大幅に減り、自治体が広域化した。
 秋田大教育文化学部の石沢真貴教授(社会学)は「学校は地域の社会的交流の中心的役割を果たしており、閉校は地域の活気を失わせる要因になり得る。閉校後の校舎をコミュニティーセンターにするなど、交流の場を維持する工夫が必要だ」と指摘する。


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2018年05月21日月曜日


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