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落花生栽培を機械化 福島県、西会津町で実証試験開始

特殊テープで包んだ落花生の種子のリールを搭載したトラクターで、穴開けと種まきを同時に行う

 福島県は、会津地方の落花生栽培で最新技術の実証試験を開始した。地元需要が拡大する落花生は作業の機械化が課題。生産者や加工業者、農協などが設置する協議会が10月に成果をまとめ、効率化による大規模化などを検討する。

 試験は西会津町の松尾地区にある県の実証圃場約20アールで実施。16日に行った春作業の試験では、生産者ら約50人が機械による種まきを見学した。
 種子を包んだひも状の特殊テープを活用。トラクターに搭載した機械で土の穴開けと種まきを同時に行った。手作業による従来の種まきと比べ、最大80%省力化されるという。
 関係者によると、種まきの機械化は大根などで導入されている。落花生は主産地の千葉、茨城両県で3年前から採用され、東北では例がないという。
 コメと時期が重なる収穫の課題もあり、秋には根切り、掘り起こし、土落としなどの機械化も実証する。
 県によると、会津地方の落花生栽培は1970〜80年代の約100ヘクタールをピークに減少し、一時はゼロになった。2009年から喜多方市の豆菓子業者が地元産を使った商品を開発。産地も支援し、現在約6.5ヘクタールに回復した。
 県は東京電力福島第1原発事故後の風評で失った市場奪還には安定収量と質の確保が鍵になるとみて、機械導入による園芸作物の大規模化を推進。豆菓子業者は商品の増産を見込んでいることから、落花生栽培の規模拡大と作業効率化の必要性が高まっている。
 喜多方市塩川の農家安藤直輝さん(37)は「落花生栽培はまだ小規模。すぐの導入は考えていないが、魅力的だ」と強調。「豆菓子問屋 おくや」の松崎健太郎社長(42)は「落花生は冬場の会津の貴重な商品になる。機械化は実用性が高く、栽培を拡大してもらえるよう生産者をバックアップしたい」と話した。


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2018年05月22日火曜日


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