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仙台市教育長就任1ヵ月 佐々木洋氏に聞く 課題が多様化し他局との連携が必要

インタビューに答える佐々木教育長

 仙台市の佐々木洋教育長(59)は就任1カ月を過ぎ、河北新報社のインタビューに応じた。市立中学生3人がいじめ自殺した問題で教育行政への信頼が揺らぎ、不登校や体罰などの課題が山積する。健康福祉局長などの経験を生かし、部局間連携を図りながら課題解決に臨む考えを強調した。(聞き手は報道部・吉田尚史)

 −いじめ再発防止に向けてどう取り組むのか。

<いじめ早期に解決>
 「仙台市の教育行政の最重要課題。いじめをなくす取り組みはもちろん必要だが、それだけでゼロになるわけではない。大切なのは発覚したら小さな芽のうちに解決することだ」
 「まず先生がいじめに気付くこと。保護者も子どもの様子がおかしいと感じたら学校に相談してもらう。そのために互いの関係づくりを進めたい。子どもが先生に声を上げられるような信頼関係を築くことも大事だ」

 −いじめとの関連性が指摘される不登校の対策は。

 「成績不振、家庭や健康問題、いじめなど背景にさまざまな要因がある。長期化すれば学校復帰や社会での交流も困難になるので、初期対応が肝要だ」

 −発達障害に関する相談件数も増加している。

 「市発達相談支援センターの設置などで、声を上げやすくなった背景もある。発達障害を抱える児童生徒一人一人に教育支援が行き届くよう計画づくりを進める。新たに策定した市特別支援教育推進プランに基づき取り組みを充実させる」

 −地域や保護者との信頼関係構築を訴えている。

<地域の支え不可欠>
 「地域の支えがあって初めて学校が生きる。教育課題は複雑化し、核家族化や高齢化で子どもを支えることが難しくなってきている。住民に理解される学校づくりに向け、(住民が教育活動に参画する)学校支援地域本部事業の展開を進めるほか、本年度はコミュニティー・スクール(学校運営協議会制度)導入の検討に入る」
 「学校と保護者の思いにギャップがあるように感じる。いじめ対策や学力向上など幅広い取り組みを地域に積極的に発信したい。対話を重ねて信頼関係を醸成すれば、気軽に学校に相談してもらいやすくなる」

 −健康福祉局長などの経験が期待されている。

 「医療・福祉関係者や各団体とのネットワークは教育分野でも役立つと考えている。障害児への対応など携わってきた仕事の経験を生かすのが私の役割だ」
 「一つの部局で課題解決に至るとは限らない。市長部局での経験を生かし、他部署と積極的に連携して課題を乗り越えていく」


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2018年05月24日木曜日


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