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<福島第1原発事故>飯舘村で放牧再開 畜産再生へ前進

牧草地での放牧を始めた山田さん
牧草地での放牧を始めた山田さん=2018年5月23日、福島県飯舘村

 東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が昨年春に一部を除き解除された福島県飯舘村で23日、牛の放牧が始まった。牧草地での放牧実施は原発事故後初めて。県と農家が実証実験と位置付け、牛の体内の放射性物質濃度などを確認し産地再生につなげる。
 山田猛史さん(69)が避難先の福島市で飼育する繁殖牛6頭を、地元の畜産組合所有の約2ヘクタールに放した。約3カ月間放牧する。
 牧草地は除染を終えており、土の入れ替えによる牧草の生育への変化や、除染対象外の隣接する山から流れる雨水の影響を調べる。
 山田さんは昨年6月、村内で水田を牧草地に転用する実証実験を実施。放牧した牛6頭の血中セシウム濃度などを調べた結果、全て検出限界値未満だった。
 原発事故後、飯舘村では多くの農地が放置されている。山田さんは「実証実験を重ね、放牧できる場所を広げたい」と話す。
 山田さんは100頭を飼育できる牛舎を村内に建設中。繁殖牛に加え、今後は肥育牛の飼育を福島市で始める。いずれは村内で繁殖から肥育まで手掛け、原発事故で途絶えた村のブランド牛「飯舘牛」の復活を目指す。


2018年05月24日木曜日


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