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<帰宅困難者>仙台市、一時滞在場所1万1000人分確保 仙台駅1km圏にホテルなど22ヵ所

JR仙台駅で実施された帰宅困難者への対応訓練=2017年9月

 仙台市は大規模災害時の帰宅困難者向けの「一時滞在場所」として、仙台駅周辺で必要とされる約1万1000人分の確保にこぎ着けた。2011年の東日本大震災では、多くの帰宅困難者が駅に近い指定避難所の学校に押し寄せるなどして混乱。教訓を踏まえ市は13年から、各事業所に滞在場所提供を要請していた。

 市は、仙台駅の半径1キロ圏内に立地する青葉、宮城野、若林各区のホテルや商業施設、専門学校などと順次協定を締結。3月までに22カ所計1万1150人分を確保した。
 震度6弱以上の地震など大規模な災害が起きた場合に発生から3日間、ロビーや宴会場、会議室などを開放してもらう。市は飲料水や発電機など備蓄品を提供する。
 「緊急退避場所」と位置付けている仙台駅の東西の広場に帰宅困難者をいったん集め、各一時滞在場所に振り分ける。市やJR東日本、周辺商店街など官民で組織する「仙台駅周辺帰宅困難者対策連絡協議会」が誘導や施設の受け入れ調整を担う。
 一時滞在場所の施設が被災して使えなくなることなどを想定し、市は仙台駅周辺の協力施設をさらに増やす方針。今後も事業者に受け入れを呼び掛ける。
 他に泉区の地下鉄泉中央駅周辺で3カ所計1100人分、太白区のJR長町駅周辺で2カ所計2000人分をそれぞれ確保した。
 市は帰宅困難者対策の基本を「一斉帰宅の抑制」と位置付けており、一時滞在場所の確保と並行して事業所にチラシを配るなどして周知を徹底。従業員が事業所にとどまれるよう食料や毛布の備蓄、時差帰宅のルール作りを促す。
 公共交通機関を使わず、徒歩で帰宅する市民を支援する取り組みも促進する。市は日本フランチャイズチェーン協会加盟のコンビニや飲食店などと協定を結び、水道水の利用やトイレ提供を受けられるようにした。
 市減災推進課の佐藤博幸課長は「帰宅困難者が生じないよう事業者に呼び掛けるとともに、官民で一時滞在場所への誘導訓練などを重ねて災害時の対応力を高めたい」と話す。


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2018年05月25日金曜日


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