岩手のニュース

<陸前高田・子どもの貧困>長期的・複合的支援が必要/「インクルいわて」山屋理恵理事長に聞く

支援終了後の困窮を懸念する山屋理事長

 陸前高田市による子どもの貧困実態調査の結果について、震災被災者やひとり親家庭の支援に取り組むNPO法人「インクルいわて」(盛岡市)の山屋理恵理事長に聞いた。(聞き手は大船渡支局・坂井直人)

 −貧困世帯で家計の悪化が浮き彫りになった。
 「職場が被災するなど就労が不安定になったり、震災の犠牲や離婚でひとり親が増えたりしたのではないか。家賃など新たな負担増もあり得る。物々交換などで生活を助け合っていた沿岸のコミュニティーが崩壊した影響も考えられる」

 −震災後は金銭的な就学支援が拡充したはずだが。
 「確かに手厚い支援はあるが、いずれ終了する。これからが大変で、高校や大学と子どもが成長すればさらにお金がかかる。阪神大震災では、震災発生から年を追うごとに家計が悪化した」
 「子どもだけでなく、親に対する正規雇用や所得増につながる就労支援はどれだけできたのか。家庭を取り巻く生活課題も一緒に解決しなければならない。あれだけの災害を経験し、数年で生活や心が安定するわけがない。長期的、複合的な支援が必要だ」

 −岩手県の被災自治体で初の実態調査になった。
 「数値化した意味は大きい。支援の在り方を検証する貴重な資料だ。1度で終わりにするのではなく、深く分析してほしい。今後の災害にも役立つはずだ」


2018年05月26日土曜日


先頭に戻る