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<受援計画>仙台市、必要人員を数値化 震災時の混乱教訓に策定、応援計画と両面で備え

 仙台市は、大規模災害の発生時に他自治体からスムーズに物的・人的支援を受けるための「受援計画」を策定した。受け入れが必要な支援の規模を具体的にあらかじめ提示するのがポイント。同時に応援計画も作り、「受援」と「支援」の両面から災害に備える。担当者は「東日本大震災の被災地として、全国の自治体のモデルケースになるといい」と話す。(報道部・横川琴実)

 市は2013年、消防や医療などに限った応援受け入れを地域防災計画で規定。国のガイドラインに基づき、取り組みの詳細を定めた受援計画をこの3月策定した。
 受援計画では、従来の市の態勢では足りない人員や業務内容を数値化することを掲げた。市役所各局や各区が本年度内に震災と同規模の災害を想定し、数値をまとめる。災害時には、被害の大きさなどに応じて人員数を調整する。
 非常時に優先する業務を定めた市業務継続計画(BCP)と結び付けたのが特徴。災害発生から2カ月間の庁内の応援態勢、避難所運営や罹災(りさい)証明の発行などの必要業務を定めるBCPを補完する。庁内の応援で不十分と考えられる支援内容を明確化する。
 市によると、震災では他自治体などから2万8000人以上の応援職員が駆け付けたが、窓口が一本化されず人員配置や情報共有で混乱があった。受援計画では市危機管理室職員が中心の受援調整班を窓口として明示し、必要人員の確認や要請を担当する。
 震災時に区が担当し、円滑に進まなかった救援物資の集配は物資を配送する民間運送業者が避難所からの情報収集も行うなど、市とともに主体的役割を担う。
 市危機管理室の川股直哉室長は「熊本地震の被災自治体も受け入れに混乱があった。受援計画では数字を使って具体的に示すように工夫したほか、震災での反省点とそれを生かした部分をすぐに確認できるようにした」と語る。


2018年05月27日日曜日


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