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<秋田大雨>昨年はゴルフ問題で批判…県や市、教訓生かし対応

災害対策本部で指揮を執る佐竹知事(中央奥)=20日午前10時30分ごろ、秋田県庁

 秋田、大仙両市で19日未明から早朝にかけて雄物川が氾濫した大雨災害は、26日で発生から1週間となった。昨年7月、豪雨にもかかわらず佐竹敬久知事が県外でゴルフに興じていた問題では、危機意識の欠如と警戒体制の遅れが指摘された。今回、その教訓や対策は生かされたのか。

 昨年7月は対応が後手に回り批判を浴びた。今回は18日午後7時に災害対策本部を設置し、全庁体制で対応に当たった。土田元・総合防災課長は「知事判断で早めに警戒体制を敷いた。大局的な視点で対応できた」と胸をなで下ろす。
 佐竹知事を含む幹部間で情報共有がうまくいかなかった昨年の反省から、ビジネス用のチャットサービスを活用。災害情報をスマートフォンでリアルタイムに共有し、既読かどうかも自動的に確認できるようにした。
 警戒体制の構築が遅れる要因の一つだった対策本部の設置基準にも柔軟性を持たせた。土田課長は「気象の見込みや河川の水位を踏まえ、設置の時期を逸しないようにしたい」と話す。

 「トップの決断でスピーディーな対応が取れた」と胸を張るのは、大仙市の舛谷祐幸総務部長。18日午後5時半、早々に対策本部を設置し老松博行市長を筆頭に全職員で対応した。
 8市町村が合併した同市の中心を雄物川が流れており、7支所に分散する職員だけでは十分な対応が難しい。危険箇所を事前に把握した上で職員を重点配置し、排水などに当たった。
 想定外の氾濫への対処を迫られる場面もあり、舛谷部長は「市長に判断を仰ぐ時間がもったいない。すぐ決断しなければ被害を防げない」と課題を口にする。

 観測史上最大の雨量を記録した秋田市。18日午後4時50分、佐藤博幸危機管理監がトップの災害警戒対策部を設置し、第2動員の職員1275人が対応した。
 雨が落ち着いた19日午前6時ごろ、雄和地区で氾濫した。佐藤管理監は「昨年の教訓から早めの情報収集を心掛けた。上流の水位が下がり、拡大しないと判断できた」と話す。 ただ昨年と同様に、市長が指揮を執り全職員が出動対象となる対策本部は設置しなかった。穂積志市長は19日午前の対策部会議で状況を確認し、午後には私用で上京した。
 佐藤管理監は「電話などで市長らと連携は十分取れていた。トップが現場にいなくても、組織として対応していくことに変わりはない」との考えを示す。

[知事の県外ゴルフ問題]秋田県内で記録的大雨となった2017年7月22日、佐竹敬久知事は秋田を離れ、県の部長らと宮城県内でゴルフをした。避難勧告のメールを受信しながらもプレーを続け、終了後に飲酒。翌23日早朝に出発したが、土砂崩れなどによる交通渋滞のため県庁での災害関連の会議を欠席した。


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2018年05月27日日曜日


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