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<日本海中部地震>「大人になった姿見たかった」「35年過ぎた実感ない」遺族、亡き子思う

津波の犠牲になったわが子に祈りをささげる遺族ら=26日午前11時55分ごろ、秋田県男鹿市戸賀の加茂青砂海岸

 1983年の日本海中部地震から35年。秋田県男鹿市戸賀の加茂青砂海岸で26日あった慰霊式で、参列した旧合川南小(北秋田市)の児童13人の遺族ら約50人は改めて無念さをかみしめ、忘れることのできない亡き子どもたちへの思いを語った。
 津波が容赦なく児童を襲った海岸を見下ろす高台にある慰霊碑の前で、地震が発生した午前11時59分になると遺族らは静かに手を合わせた。
 「35年が過ぎたという実感はない。今でも戻ってきてほしいと思っているからかな」
 4年生だった長女有希子さん=当時(9)=を亡くした北秋田市の主婦福岡史恵さん(68)は、変わらぬ娘への愛情を語った。「遠足に向かう明るい笑顔を見たのが最後。大人になった姿を見たかった」。海を見つめ、思いをはせた。
 5年生だった次女信子さん=当時(11)=を亡くした同市の農業土濃塚(とのづか)謙一郎さん(73)は「『日本海側は津波なんてこない』と言われてきた。犠牲者が残してくれた教訓を忘れず、二度と悲劇が起きないことを願う」と話した。
 男鹿市内では26日、消防や町内会が人命救助や消火といった訓練をそれぞれ実施した。30日には、男鹿沖での震度6強の地震発生を想定した避難訓練が同市戸賀地区で行われる。


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2018年05月27日日曜日


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