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<南三陸町社協>震災後の訪問支援100万件突破 被災者、支援の第一線に立ち続ける

災害公営住宅の住民(右)を訪問する生活援助員

 宮城県南三陸町社会福祉協議会が東日本大震災後、町内外の仮設住宅を中心に行ってきた被災者の訪問支援が延べ100万件を超えた。生活支援員の多くが被災者ながら第一線に立ち、高齢、独居世帯の見守りや声掛けを地道に続け、住民と信頼関係を築いた。仮設住宅の解消が進んだ今も、住民の支え合いをサポートする活動を続けている。

 町社協は2011年7月、町の事業委託を基に、同町や登米市に被災者生活支援センターを開設。主に、支援員による被災者宅の訪問に取り組んだ。
 受託が終わった今年3月までの6年9カ月で、町内外の仮設住宅やみなし仮設などで支援員が行った訪問支援は延べ101万2398件に上る。うち約56万件は、仮設住宅で暮らす60歳以上の住民が担う滞在型支援員による見回りだった。
 震災後、南三陸町の被災者が暮らす仮設住宅は町内外の58団地に、計2195戸が建った。町社協は多い時で100人の滞在型支援員を配置した。
 雇用した支援員の9割は町の女性で、指揮を執った町社協にとっても手探りの活動だった。町社協地域福祉係の高橋吏佳係長は「当初は訪問先で『何ができるんだ』と厳しい言葉を突き付けられた」と振り返る。
 相談方法や震災に関連する制度を学ぶ研修を重ね、支援員のスキル向上を図った。住民の交流促進に力を入れ、お茶会やラジオ体操などの開催を支援した。
 町内の災害公営住宅で暮らす山岸るい子さん(85)は「仮設住宅にいたとき、川柳クラブの立ち上げに協力してもらった。今でも困った時の相談相手」と信頼を寄せる。
 町社協は現在も町内の災害公営住宅6カ所に生活援助員を配置し、支援を続けている。高橋係長は「被災の有無にかかわらず、住民が相互に助け合う地域づくりを目指したい」と話す。


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2018年05月29日火曜日


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