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ホップ栽培面積日本一、でも生産者減少に直面…遠野市、産地存続へ担い手確保策

遠野ホップの収穫作業=2017年8月

 ホップの栽培面積日本一を誇りながら、農家の高齢化と担い手不足に直面する岩手県遠野市が本年度、「ビールの里構想」の取り組み強化に着手する。産地を存続して需要に応え続けるためには、増産に向けた抜本策が必要と判断した。6月定例市議会に関連予算案を提出する方向で調整している。

 遠野のホップ栽培は1963年、キリンビールが全量を買い取る契約栽培で始まった。74年度に239戸あった生産農家は、2017年度には34戸まで減少。栽培面積もピーク時の112ヘクタールから25ヘクタールまで落ち込んだ。
 市内では、農業法人が新たに約5ヘクタールのホップ畑を整備し、段階的に拡張する計画を検討している。クラフトビール人気を背景にキリンが力を入れる新品種「MURAKAMI SEVEN(ムラカミセブン)」の本格生産にも参画したい意向だ。
 こうした動きを踏まえて市は本年度、国の補助金を活用して規模拡大を後押し。就農を前提に地域おこし協力隊員3人を募集し、担い手を確保する。
 ホップを生かした地域活性化を目指し、企業との連携も深める。6月12日にはキリンビール岩手支社、JR東日本盛岡支社と協定を締結する。
 今年で4回目となる8月の「遠野ホップ収穫祭」は、集客目標を昨年比2000人増の8000人に設定。ホップ収穫体験などで観光客を呼び込む「ビアツーリズム」も展開する。
 市産業部の担当者は「産地の存続には生産者だけでなく、地元も含めた企業の力を結集することが不可欠。ビールの里構想を次の段階に進めたい」と話す。


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2018年05月29日火曜日


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