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<仙台ハイランド不法投棄>工事費抑制が目的か 太陽光発電価格下落響く

 仙台ハイランド跡地への不法投棄事件で、29日逮捕された建設会社「ビータム」元社員森木亘容疑者(45)らは、跡地での大規模太陽光発電所(メガソーラー)の造成も担っていた。再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)で太陽光発電の価格が下がる中、不法投棄で解体・造成費を抑え、利益を上げようとしたとみられる。
 宮城県警によると、不法投棄された疑いのあるアスファルト片約1290トンを正当に処理した場合、運搬費を含め約700万円かかる。県警は森木容疑者がビータム幹部や発注元から指示を受け、処理費の圧縮を図った可能性もあるとみている。
 国は2012年度にFITを導入。事業者向けの太陽光発電の価格(出力10キロワット以上)は当初1キロワット40円に設定されたが下落を続け、18年度は同18円。宮城県再生可能エネルギー室の担当者は「事業者のコスト削減意識は高まる一方だ」と話す。
 太陽光ビジネスへの新規参入が増えるにつれ、ずさんな工事監理も目立ち始めた。仙台市青葉区大倉で計画中のメガソーラーの設置工事関連会社によると、この現場では元請け会社から工事請け負いの全体像が示されず、指揮監督系統があいまいな上、賃金不払いも生じているという。
 明日香寿川東北大教授(環境エネルギー政策)は「高い買い取り価格に釣られ、知見やノウハウに乏しい会社も参入した。売電権利が高額転売される実態もあり、制度設計自体に問題があった」と指摘する。
 ハイランド跡地でのメガソーラー事業運営会社もFIT導入後の参入組。ビータムは元々、機械設備工事が主業務だった。今回の逮捕について、事業運営会社は「担当者がいないので答えられない」としている。


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2018年05月30日水曜日


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