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南相馬の味、浪江で継承「ラーメンたき」昔ながらの味で再出発

「サッポロラーメンたき」を福島県浪江町で再出発させた店主の滝さん

 福島県浪江町中心部の国道6号沿いに、ラーメン店「サッポロラーメンたき」がオープンした。南相馬市で40年以上愛されながら2年前に閉店した店名と昔ながらの味を、創業者の長男が引き継いだ。東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が昨春、町内の一部で解除されてから1年余り。昼時にはかつてのなじみ客らが次々と来店している。

 店主は滝真琴さん(41)。原発事故前、回転ずしや「なみえ焼きそば」などを提供していた店舗を改装。2月26日にオープンさせた。
 「たき」は元々、JR原ノ町駅前にあった。出身地の浪江町ですし店などを営んだ父の正晴さん(70)が1968年に開店。濃厚なサッポロラーメンが人気で、カウンターだけの店はにぎわった。
 その後、「たき」は親類に譲り、真琴さんらは浪江町で回転ずしなどの店舗を経営。東日本大震災と原発事故で全町避難となり、家族と本宮市などを経て郡山市に避難した。
 南相馬の「たき」はいったん再開したが、原発事故の影響もあり2016年に閉店。親類と父から相談を受けた真琴さんは「迷いや不安はあったが、歴史をつぶすのはもったいない」と浪江での復活を決めた。
 太麺でニンニクのパンチが効いた人気のみそやカレーラーメンは創業当時からの味を継承。真琴さんは「あえて昔ながらの味にこだわりたかった」と話す。
 かつて2万1000人が暮らした浪江町の現在の居住者は約730人。従業員やパート集めなど苦労の連続だった真琴さんは「食を通して復興の力になるしかない。故郷に活気を取り戻したい」と力を込める。
 営業時間は午前11時〜午後3時(スープがなくなり次第終了)。日曜・祝日休み。


2018年05月30日水曜日


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