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山形県図書館向かいの古書店人気 「コバンザメ商法」で健闘中

山形県図書館の向かいに開いた古書店「紅花書房」で話す庄子さん(左)と苅谷さん=山形市七日町4丁目

 約69万冊の蔵書を誇る山形県図書館(山形市)の向かいに古書店「紅花書房」がオープンし、地元の本好きの人気を集めている。「図書館で借りて読んだ本が欲しくなった」「専門書を読んでみたくなった」など、客のニーズはさまざま。ネット販売の普及で経営環境が厳しさを増す中、大樹の陰に寄った「コバンザメ商法」で健闘している。

 「紅花書房」は3月、自宅で古書のインターネット販売を手掛けていた庄子敏夫さん(69)が開店。在庫は店内に約2000冊、県内外3カ所の書庫に10万冊近く保管しているという。
 店内は約20平方メートル。山形県ゆかりの作家の作品や各市町村史など地域関連書籍を手厚く取りそろえているほか、客から譲られた教育史や民俗学、美術など専門的な本も多く並ぶ。
 店を切り盛りする苅谷博さん(37)によると、客の多くは「図書館で借りて読んだ本が気に入り、返却後も手元に置いておきたい」と言って本を探しに来る人たち。図書館で読み聞かせをしている女性が、絵本の関連資料を買い求めに来ることもある。
 県図書館が県生涯学習センター「遊学館」内にあり、各種講座が頻繁に開かれていることから、古文書講座の受講者が家でも勉強するために古文書事典を買うといった例もあった。
 店舗の開設は、ネット販売だけでは限界があった買い取りにもつながった。新古書店などで売却できなかったバーコードのない古書の売却相談に来る客もいて、可能な限り買い取りに応じているという。
 常連客の飲食店経営峯田大蔵さん(39)は「図書館で本を読むのが好き。気に入った本を帰りに購入できるのがありがたい」と満足そう。苅谷さんは「古本屋経営は厳しいと思っていたが、予想より客が多く驚いている。細く長くやっていきたい」と話している。
 営業時間は午前11時〜午後7時。定休日は月曜。連絡先は紅花書房023(633)6780。


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2018年05月31日木曜日


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