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岩瀬牧場に響け歌声 唱歌「牧場の朝」のモデル、合唱団が続々福島・鏡石へ 当時の情景そのまま「格別」

岩瀬牧場で「牧場の朝」を歌う新潟県のグループ
「牧場の朝」に登場する鐘などが展示された歴史資料館

 鐘が鳴る鳴るかんかんと−。唱歌「牧場(まきば)の朝」を、モデルとなった福島県鏡石町の岩瀬牧場で歌う取り組みが、ブームになりつつある。新年度に入り、合唱団体など県外の3グループが歌声を響かせた。今後の予約も入っており、牧場は「歌が誕生した当時から変わらぬ風景も楽しんでほしい」と期待する。

 牧場内のステージ前、持参したアコーディオンの演奏で、約80人が声を合わせた。5月29日、歌声を披露したのは新潟県の「叙情歌を歌う会」だ。
 「牧場の歴史も事前に学んできた。ここで歌えてとてもうれしい」と同県新発田市の無職矢部千枝子さん(70)。代表の鏑木健さん(72)は「歌が誕生した当時の情景に思いをはせながら歌えた。きょうは格別」と満足そうだった。
 「牧場の朝」は1932年に唱歌となった。新聞記者の杉村楚人冠(1872〜1945年)が10年、岩瀬牧場を訪れて詩を作り、作曲家の船橋栄吉(1889〜1932年)が曲を手掛けた。
 岩瀬牧場は1880年、日本初の国営牧場として開設された。1907年にオランダから乳牛ホルスタインの種牛13頭を輸入。その際の友好の証しとして贈られたのが「牧場の朝」の歌詞にある「鐘」だった。今は牧場内の歴史資料館に展示されている。
 本場で歌う取り組みは牧場が東京と埼玉県の団体に「歌ってみませんか」と案内を出したのがきっかけ。4月からこれまで新潟県のほか東京、茨城県から訪れ、関東の団体などから予約が入っている。
 牧場近くの鳥見山公園には歌碑もあり、新潟の歌う会は歌碑前でも斉唱。資料館の鐘なども見学した。
 牧場の橋本政宏支配人は「牧場には当時の牛舎や資料が残る。楚人冠が見た景色を楽しみながら歌ってほしい」と呼び掛ける。
 連絡先は岩瀬牧場0248(62)6789。


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2018年06月01日金曜日


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