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「北限」のフグ広めたい!秋田県や地元飲食店、地道にPR活動 うま味成分は最大25倍

男鹿沖で水揚げされるトラフグ。身が締まって味が濃いのが特徴だ

 秋田県男鹿沖が日本最北の産卵場所といわれるトラフグ「北限のふぐ」の魅力をより広めようと、県や地元飲食店が地道な活動を続けている。上質な味が評価されてほとんどが県外消費だが、地域の食文化としても確立しようと、生育環境の整備やメニュー開発に力を入れる。
 秋田県内ではトラフグを含め約10種類のフグが水揚げされている。2017年は全体で約162トンが揚がり、うち5トンをトラフグが占めた。
 県内でトラフグ漁が盛んになった契機は、1992〜95年に行われた県魚のハタハタの全面禁漁。資源回復までの代替漁法としてフグのはえ縄漁が導入されて以降、漁師の収入源の一部として定着したという。
 男鹿沖で取れるトラフグは、西日本など主に県外で高値で取引され、地元での消費機会は限られる。高い需要と売値が見込める首都圏に目を向ける卸業者が多く「地元での消費や販路構築などで完全に出遅れた感がある」(漁業関係者)という。
 県水産振興センター(男鹿市)はトラフグの種苗生産を試験的に実施し、稚魚の放流活動を展開。安定した漁場環境の整備に向け、試行を重ねている。
 男鹿半島に近い秋田市土崎地区の飲食店有志は2009年、トラフグを含めたさまざまなフグを生かした定食や鍋料理を提供する「土崎みなと ふくまつり」を始めた。漁の盛期を迎える毎年6、10月に開き、新メニューの開発にも取り組んでいる。
 日本食品分析センター(東京)の調査では、秋田産のトラフグは他県産に比べ、うま味成分を示すリジンが最大25倍も多く含むことが解明された。海水温が低い日本海はフグの発育が遅くなる一方、水揚げの目安である1キロ大に育つまでに多くの餌を必要とすることなどが要因という。
 土崎飲食業組合連合会ふぐ産直部会の畑中蘭子部長は「秋田産は歯ごたえが良く、味も濃い。刺し身や鍋など幅広いメニューで魅力を発信できる」と話す。
 今年の第1回の「ふくまつり」は6月4〜10日。刺し身や唐揚げが味わえる「ふく福御膳」(税込み2980円)や「とらふく鍋」(同1580円)などを手頃な価格で提供する。連絡先は秋田市土崎の飲食店「白帆」018(847)0189。


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2018年06月02日土曜日


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