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<岩手・宮城内陸地震10年>くりでん保存に情熱、地震で犠牲 岸さんの業績しのぶ 全国の鉄道仲間参集

くりでんミュージアムで行われた岸さんの追悼行事

 2008年の岩手・宮城内陸地震で犠牲となった鉄道博物館学芸員の岸由一郎さん=当時(35)=を追悼する行事が2日、栗原市若柳の「くりでんミュージアム」であった。07年廃線のくりはら田園鉄道(くりでん)の保存活用に情熱を注いだ岸さんの業績を、仲間たちがしのんだ。
 地震発生から10年となる節目に、岸さんと親交の深かった青山学院大教授の高嶋修一さん(42)らが発起人となり企画。全国から約70人が集まった。
 岸さんは地震当時、くりでんの保存活用を考える同市の委員会メンバーで、宿泊した旅館で被災した。
 ディスカッション形式で行われた追悼行事で、新潟や京都などの地域鉄道保存会の代表者らがエピソードを交え、岸さんが伝え続けた保存活動の在り方などを語り合った。
 津軽鉄道(五所川原市)顧問の渋谷房子さん(61)は「岸さんが仕切ったイベントは沿線にカメラを持った全国の鉄道ファンが並んだ。古くても価値があることに気付かされた」と話した。
 当時、栗原市長だった佐藤勇さん(75)は「亡くなったときは市長を辞めたいと思うほどの悲しみだった。くりでんの今の姿があるのは岸さんのおかげ」と振り返った。
 行事には岸さんの母稔子さん(70)弟の淳也さん(43)紘昭さん(41)も出席した。


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2018年06月03日日曜日


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